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「下心？」
「その小説では、ふたりには年齢の差があるんじゃあないか？男性と女子って言ってただろう。少なくとも、学生同士ではないよなァ？」
少し釜をかけてみると、彼女はあっさりと頷いた。
「そうですね。親子__とまでは行かないけれど、一回り以上の差はありますね」
「なら！下心で確定だ。僕が思うに、そいつは少女にしか興味がない、ただの変態野郎だな」
「……」
考えているな……よし！吉良に対して、もっと不信感を抱くんだ！
「あの……そんなことは、ないと思いますけど」
チラリと上目遣いに、僕を見てくる視線が可愛い。
「君は、何もわかっちゃいないなァ……そいつの見かけに騙されているんだ」
そう言ってから、ふと自分を省みた。
今の僕の状況だって、似たようなもんか……仕事だなんて言って、本当は男として意識させたくて、計画したことなんだから。
良心の呵責を少し感じて下を向くと、彼女の手首のブレスレットに気が付いた。
「へぇ、ずいぶんと洒落たものをしているな。いいじゃあないか」
「本当ですか？これ、吉良さんに買ってもらったんです！」
吉良に？キスだけじゃあなくて、こんなものまで買い与えるとは……やはり下心があるな！
「いや、やっぱりよく見たら、微妙なデザインだなァ……ダサいというか、なんというか」
「……選んだのは、私です」
「なんてな！冗談だ、本気にするなよ。君があんまり嬉しそうだったから、ついからかいたくなっちまったんだ。でも、学校にまでしていくなんて、よっぽど気に入っているんだなァ」
「はい、宝物です！」
クッ、おのれ吉良！そうだ、僕も何かAにプレゼントを＿
「露伴先生がしてるピアスも素敵ですね。Ｇペンの形だなんて珍しいです」
「ああ、これは特注で作らせたんだ。自分でも気に入ってるよ」
そうだ、僕は僕がデザインしたアクセサリーをプレゼントしよう！それなら、この世にたったひとつしかないものだし、吉良のブレスレットよりも、絶対に彼女の印象に残るはずだ。
「君は、僕のピアスみたいなデザインは好きかい？」
「ええ、好きです。私も絵を描くから」
よし、ならこれを少し、彼女に似合うように可愛らしく加工してみるか。
「あ、雨」
言われて窓の外に目をやると、ポツポツと雨が降り出していた。
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パエリヤさん(プロフ) - やばいです！綺麗な文章で素敵です！ありがとうございます！ (2022年1月31日 19時) (
レス) id: a088706bb8 (このIDを非表示/違反報告)
よっちー - サイコーです！続きを楽しみにしてます！ (2021年7月13日 14時) (レス) id: eac1b7e0ad (このIDを非表示/違反報告)
Mayu(プロフ) - 更新多くて嬉しいです！ (2021年7月11日 18時) (レス) id: 73f14cc594 (このIDを非表示/違反報告)
桜鯛(プロフ) - 凄く面白くて一気に2まで駆け抜けました。もっと早く知りたかった作品です…！今は友希を募集していないようなので、また再開したら必ずすっ飛んで行きます！お気に入り失礼します。 (2021年4月2日 1時) (レス) id: d34a88a9f2 (このIDを非表示/違反報告)
すみね(プロフ) - 本当に大好きな作品です。ありがとうございます。 (2020年7月26日 1時) (レス) id: 8a8e69e87d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：光
| 作成日時：2017年3月16日 20時
