ジョジョ４部〜岸辺露伴と吉良吉影〜��

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わからない……。

ジュースを飲んだ時は、照れているように見えたが……抱きしめられることに抵抗しないばかりか、なんの恥じらいもなく、自分から僕のことを抱きしめていいかだなんて……やはり、僕は男として見られていないと言うことか？

真面目な彼女のことだから、作品づくりに協力するという意味で、言ったことに違いはないと思うが……。


あれやこれやと考えていたが、椅子から立ち上がり、くるりとこちらに向き直った彼女の顔にドキリとした。


この表情……さきほどとは、まるで違うな。痛いほどに真剣さが伝わって来る。僕の作品作りに、こんなにも真摯に向き合ってくれようとしているのか……。

よし！僕も深く考えるのはやめて、このラッキーな展開を存分に味わうとするか。


腕の中にすっぽりと収まった、柔らかくて華奢な体躯をしっかり抱きしめると、彼女も僕の腰に手を回して来て、胸に深く顔を埋めた。


あ〜！幸せすぎて、このままずっと離したくない……‼ヤバイなァ……もっと彼女を感じたくなるじゃあないか。男として意識させる前に、僕の方が腑抜けになりそうだ……。


柔らかな髪は、甘くていい匂いがした。髪をかけた耳に目が行き、どうにもくちづけたくなった。


さすがに、それは不味いよな。そんなことをしたら、いくら何でも拒まれそうだ。でも……熱々のカップル設定だし、もしかしたら、いける＿か？……頰にキスくらいなら、案外いけるかもしれないな……これは作品作りに必要なことなんだ！__とでも言って、ごまかせば……。

……よし、言ってみよう。さりげなく、さりげなく__


「A、もう少し恋人の気持ちが知りたいから、君の頰に__キス、をしてもいいだろうか？」


弾かれたように彼女が顔を上げる。その瞳は、困惑したように揺れていた。


しまった……言わなければ、良かった__か？


僕から身体を離した彼女が、おずおずと口を開く。それは、肯定でも否定でもなく＿


「あの……普通の恋人どうしならキス、しますよね。でも、そうじゃない場合、男性が女子の頰にキスをするって、どんな意味があるんでしょうか？」


何故か質問だった。

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