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少年が、私の手に500円玉を乗せながら泣き出したのでびっくりする。
「うッうッうッ、パパとママがいないなんて可哀想だど！オラはパパとママが大好きだから、いなくなったらすごく悲しいど。うッうッうッ、これ返すど」
「あ、ありがとう……あの、そんなに泣かないで。ね？」
私のためにこんなに泣いてくれるなんて、さっきは泥棒だなんて言っちゃって悪かったな。
ティッシュを取り出し涙と鼻水を拭いてあげると、少年は泣きはらした目で私を見た。
「お姉さんはいい人だど。オラはお姉さんが大好きになったど！……これ、全部あげるど」
小銭がびっしり詰まった瓶を私の手に握らせる。
「全部で2万あるんだど。好きに使ってだど」
「えっ⁉そんな大金、もらえないよ！」
「でも、お金に困ってるんでしょォ？」
そうだけど、これじゃ恵んでもらってるみたいじゃない。
……でも、きっとこの子は親切心で言ってくれたのよね。
「心配してくれてありがとう。とっても嬉しいよ。でもね、これはもらえない。君のお父さんが一生懸命、働いて稼いだものだから大事に使わないとね」
「これはパパにもらったんじゃないど。オラが集めたんだど」
「そうなの？こんなにすごいね！じゃあ尚更、大切に使わないとね。君が頑張って得たお金だから」
「オラはそんなに頑張ってないど。頑張ったのはハーヴェストだど」
ハーヴェスト？外国人のお友達かな？
「これ、いらないの？」
「うん。気持ちだけもらっとく」
「……仗助さん達とえらい違いだど」
少年は感動したように何かを呟くと、 瓶の中の100円玉を自動販売機に入れた。ボタンを押してルーレットが回る。
ピピピピ__ピッピッピッ__ピピピ！__
「当たったど！」
「わぁ！」
もう一度ルーレットが回り、さらに当たりの文字が出る。
「また、当たったど！」
「すごい！」
取り出し口から出したジュースを抱え、そのうちの2本を私に差し出した。
「これ、あげるど」
「え、でも」
「これはお金じゃないど。 1本はお詫びの印で、もう1本はお姉さんに飲んで欲しいんだど。それに、オラは100円しか使ってないから損はしてないど」
「……ありがとう。何か私にできること、あるかな？このお礼がしたいの」
「お礼？じゃあ、オラと友達になってほしいど」
「もちろんいいよ。君は杜王町での私の初めてのお友達だね」
そう言うと、少年は太った身体を嬉しそうに揺らした。
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m0902(プロフ) - 了解しました ！ありがとうございます！楽しみにしときます！ (2021年2月11日 23時) (
レス) id: cbe2135a28 (このIDを非表示/違反報告)
m0902(プロフ) - また気が向いたら友達になって下さい (2021年2月10日 10時) (レス) id: cbe2135a28 (このIDを非表示/違反報告)
m0902(プロフ) - 初コメです！すごく好きです !!続きも楽しみにしてます！頑張ってください！ (2021年2月8日 10時) (レス) id: cbe2135a28 (このIDを非表示/違反報告)
瑠花 - 初コメ失礼致します…！！世界観や言い回しがすごく好きです！！一気読みしてしまうのも頷けます…！！これからも応援してます！！どうかお身体にはお気をつけてお過ごしください…！それと条件大丈夫です！！続きがすごく気になるのでまってます…！ (2021年1月5日 19時) (レス) id: c4c21690fd (このIDを非表示/違反報告)
もとか - まってます、、、 (2020年8月17日 23時) (レス) id: 4ade42e6d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：光
| 作成日時：2016年10月27日 19時
