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上着、いい匂いがするな。スーツで仕事してるんだ……。
「すまなかったね。実は玉突き事故に巻き込まれてしまっていたんだ」
「え……」
「運良く私の一歩手前で止まって被害には遭わなかったんだが、目撃者ということで警察に事情聴取されててね。バタバタしていたから携帯を車の中に置き忘れてしまって__ん？どうかしたのかい？」
「あ、あの……」
どうしよう、どうしよう、どうしよう、きっと__私のせいだ……。
「Aくん？」
「ごめんなさい！吉良さんが事故に遭われたのは、きっと私のせいなんです。実は私、昔からずっと運が悪くて、私といると不幸なことばかり起こるってよく言われてて、だから、だから、その__」
言葉が出て来ずに上手く伝えられないでいる私を、吉良さんはキョトンとした顔で見つめた後、口元を歪ませた。
「ク、ククッ」
私の手をさすりながら、笑い声は立てないけれど、可笑しそうに声を漏らす。
「面白いな……君は、とても正直な子だね。でも、大丈夫だよ。私は強運の持ち主だからね」
「え？」
「昔から不思議と運が味方についてくれているような気がするんだ。さっきの事故だって、一切被害はなかったしね。君の悪い運が影響を及ぼすのだとしても、私にはそれを跳ね除ける力がある。それにもし、君の言うようなことが本当にあるのだとしたら__私の強運だって、君に影響を及ぼすかもしれないね」
「あ__」
そうだ、私、杜王町に引っ越してから運が向いて来たと思っていたけれど、そうじゃなかった。あの自然公園で、吉良さんに出逢ってからだわ。
……今までこんな風に、誰かに優しくされたことってあったかな？
悪いことはいつも自分のせいにされて、反論しても誰にも耳を傾けてもらえず、何もわかっていない人になじられたことすらあった。そんな自分を、いつしか運がないからだと思うようになって、執拗な嫌がらせもイジメのような行為も、仕方がないのかもしれないと思うようになっていたけど……。
今は違う……吉良さんや露伴先生や仗助くん達、みんなに支えてもらってるんだ。
「ありがとうございます、吉良さん」
ありのままの感情に想いを込めてお礼を言うと、ほんの少しだけ__吉良さんのくちびるが、私の手のひらに触れたような気がした。
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m0902(プロフ) - 了解しました ！ありがとうございます！楽しみにしときます！ (2021年2月11日 23時) (
レス) id: cbe2135a28 (このIDを非表示/違反報告)
m0902(プロフ) - また気が向いたら友達になって下さい (2021年2月10日 10時) (レス) id: cbe2135a28 (このIDを非表示/違反報告)
m0902(プロフ) - 初コメです！すごく好きです !!続きも楽しみにしてます！頑張ってください！ (2021年2月8日 10時) (レス) id: cbe2135a28 (このIDを非表示/違反報告)
瑠花 - 初コメ失礼致します…！！世界観や言い回しがすごく好きです！！一気読みしてしまうのも頷けます…！！これからも応援してます！！どうかお身体にはお気をつけてお過ごしください…！それと条件大丈夫です！！続きがすごく気になるのでまってます…！ (2021年1月5日 19時) (レス) id: c4c21690fd (このIDを非表示/違反報告)
もとか - まってます、、、 (2020年8月17日 23時) (レス) id: 4ade42e6d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：光
| 作成日時：2016年10月27日 19時
