噺/25 ページ25
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「リンタロウの莫迦。私、まだAと遊びたい」
「でもエリスちゃ」
「リンタロウなんてキライ!」
エリスちゃんのその言葉にズーンと沈んだ森さん。あ、因みに先程自己紹介をされました。中原さんの分も。
「エリスちゃん、また今度遊ぼう?」
「Aが云うなら!」
「いいでしょリンタロウ」と森さんの方を向くエリスちゃんに、森さんはとても嬉しそうな顔をした。
これにて一件落着…
「中原くん、それじゃあお願いね」
前言撤回。まだまだ長い道のりでした。
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無言が気まずい帰り道。
中原さんは私の少し前をゆっくり歩いてくれている。きっと先程、慣れないサンダルの所為で転びかけた私に気を使ってくれているのだろう。
…中原さん紳士だし……、
「中原さんってもてそうですよね」
「ぶッ!!」
そう云うと中原さんは頬を赤らめながら此方を睨んだ。…あ、どちらかというと可愛い?
納得している私に中原さんは再び目線を前に向け、問いかけた。
「…何でそうなンだよ」
「そう思ったからです」
私がそう返すと、彼は呆れたようにため息をついた。
何も変なことなんて云ってないと思うんだけどねぇ…事実だし!
太宰さんとかよりも背は低いけど私よりは高いし、何処ぞの自 殺マニアよりは断然いいと思う。…個性的な格好だけど。
「私よりも背、高いですし。羨ましいです」
「…そうか?」
貴女のコンプレックスなんて、生まれる前から知っていたのだよ!私も背が低いから共感できる((
なんて心の中で叫びながら「はい」と返した。
その後は何故か意気投合。
店前に着くまで、会話が途切れることは無かった。
「送っていただいてありがとうございました」
「気をつけろよ」
中原さんが見えなくなると同時に気がついた。
____あ、私迷子でした。
探偵社についた途端、ナオミちゃんと晶子さんに抱きつかれたのはまた別のお話。
______
「リンタロウ。A、凄く優しかったわ」
「良かったねエリスちゃん」
「Aに何かあったら…リンタロウの事キライになるかも」
「分かったよエリスちゃん!!」
…こんな会話もあったとかなかったとか。
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お嬢(プロフ) - こんにちは!えっと……1話目で異能力の時点で気づけよ!とありますが、どういう意味でしょうか? (2016年12月1日 17時) (レス) id: 989eae2896 (このIDを非表示/違反報告)
とみー - 凄く面白いです!あとよかったらですが絵を描かせて頂けないでしょうか...(・ω・`) (2016年11月13日 22時) (レス) id: a2712d12f1 (このIDを非表示/違反報告)
きたにゃん(プロフ) - 華京院アリスさん» コメントありがとうございます!私もすごく書けるという訳ではないのですがそれでもよろしければ。そうですね…、やっぱり文と文との空白はある程度開けた方がいいと思います!私の場合、文庫本などの書き方をよく読んでいるのでそれに近い書き方になっているのかなと。 (2016年9月13日 7時) (レス) id: dabed5a637 (このIDを非表示/違反報告)
華京院アリス(プロフ) - はじめまして!読ませていただきました。すっごく面白いです!そんな発想があったか!って思いました。私は最近小説書き始めたばっかりで全然うまく書けないので尊敬しちゃいます!迷惑じゃなければアドバイスとかもらってもいいですか?更新楽しみにしてます! (2016年9月12日 20時) (レス) id: 270ea87993 (このIDを非表示/違反報告)
きたにゃん(プロフ) - そんなことありませんよ!笑笑 楽しく見ていただけているのなら嬉しいです!更新頑張りますね (2016年9月6日 19時) (レス) id: dabed5a637 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きたにゃん | 作成日時:2016年8月23日 19時