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『な、なんで』
「何でも何も、おまえが居なくなるからだろ〜？探すの大変だったんだぞ！なぁ、セナ？」
「あんたは何にもしてないでしょお？探したのは、殆ど俺なんだから。」
「わはは、そうだっけ！」
放課後、ユニットにも部活にも所属していないあたしは、誰に絡まれることも無く鞄を手に立ち上がった。
すると珍しく、同じクラスである男の子から「お前に来客だ」と良い眼鏡を着用する者の特権である「眼鏡クイッ」をする。
はて、来客とは？、と思いつつ鞄を持ったまま教室の扉へ行けば、冒頭に戻るわけだ。
黄昏色の髪を揺らすかれと、あまりにも綺麗なアイスブルーの瞳を持つ彼に「通せんぼ」をされてしまい、帰りたくも帰れない。
なんなら、「おれたちと話してくれないなら軟禁するしかないな？」と些か恐ろしい事まで口にしている。
軟禁なんてたまったもんじゃないので、渋々だったけど2人の話に耳を傾けることにした。
「まず初めに、だな！名前、教えてくれ！」
『…瀬戸、…瀬戸A。』
「へぇ、俺は瀬名。瀬名泉、よろしく。」
「なんかおまえらだけズルくない？おれは月永レオ！よろしくな〜！」
アイスブルーの彼、瀬名泉くんの苗字は何やらあたしと似ていて、それに黄昏色の髪を持つかれ、月永レオくんはくちびるを尖らせた。
かと思えば、二パッと笑ってあたしの手を取りブンブンと上下に振る。初見細身なのに、意外にも強い力に肩が外れそうになった。
『な、なんであたしなんかを探しに来たの？わざわざ、そんな価値あった？』
不意に、呼び出された時から持っていた疑問を彼等にぶつけると、2人は顔を見合せてからクスッと笑った。絵になるなぁ。
「別に！深い意味もなんもないけどなっ！ただ、春風に揺れる髪とか、…なんていうか、おまえの全部が綺麗だったから！だから、探したくなった！セナも巻き込んだけどな！」
「あんたって包み隠さず全部言うよね。聞いてるこっちが恥ずかしい。」
瀬名泉くんの言う通りだ。なんの躊躇いもなく小っ恥ずかしい事をスラスラと口で並べて、また月永レオくんは笑った。
綺麗、だなんて言われ慣れてなどいないから、きっと今のあたしは少しだけ顔が赤いのだろう。
熱を徐々に帯びていくのを感じて、頬を控えめに擦る。
「これから仲良くなって！」と言われて、まぁ、断る理由など持ち合わせてもいないから『よろしくね』と笑顔を返した。
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なこ(プロフ) - ゆいさん» コメントありがとうございます~！そう言ってもらえて嬉しいですっ！これからも是非読んでやって下さい…！ (2023年3月6日 21時) (
レス) id: b90089acae (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - ほんとにこの作品に出会えて良かったです！！設定からお話全てが最高です！！！陰ながら応援してます！！ (2023年3月4日 23時) (レス) @page34 id: 6a12c2dc89 (このIDを非表示/違反報告)
なこ(プロフ) - お醤油さん» わー！コメントありがとうございます！個人的にはもう終わりまで決まってるので、スピード完結しそうですがこれからも、是非読んでいただけると…！頑張りますっ！ (2023年3月3日 23時) (レス) @page5 id: b90089acae (このIDを非表示/違反報告)
お醤油 - もう本当に面白いです！一気にスラスラ読んじゃいました！もう設定から好きすぎる…これからも作者様のペースで更新頑張ってください！応援してます！ (2023年3月3日 21時) (レス) id: b53313ac14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なこ | 作成日時：2023年2月27日 19時
