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困惑する瀬名くんを見たところ、あたしをここへ呼び出したのは彼では無さそうだった。
いつからそこに出来上がったのか、通称セナハウスと呼ばれるスタジオにはひとつの布団があり、あたしは難なくそこに引きずり込まれていく。
そんなあたしを見て、瀬名くんは血相を変えて、凛月くんからひっぺがし、「Aに気安く触らないでよねぇ！」と毛を逆立てて言った。
ところで本題は？そう首を傾げれば、凛月くんは欠伸をひとつ噛んでから、呆気に取られていた1人の男の子に指をさす。
「女王さまにねぇ、そこのス〜ちゃんを育てて欲しいんだぁ。現女王として、1人のアイドルとして。」
「？凛月先輩、一体何を...もしやこの方が、過去に"学院の頂点"と謳われた...しかし、その方は今...」
本当にどいつもこいつも、と言いたいところだ。デリケートな話を持ってきて、デリカシーに欠ける。
『活動をしていないだけで、学院にはずっと居たよ。初めまして、朱桜司くん。あたしは、瀬戸A。現女王なんて言われたけど、実際ライブは今年度してないし、する予定もナシ。このまま留年しそうになったら、学院は辞めてやるつもりだから。』
にっこりと微笑み、片手で手を振れば、朱桜くんは姿勢を正しながら頭上にハテナをうかべた。
この学院に女の子は、あたしと、転校生さんしか居ないし、そんなにややこしい事にはならないと思っていたんだけど。
「1年生の間ではね、"最強の女王"は不登校、停学。最近では退学、または死亡説まで出てたみたいよ。」と鳴上くんが耳打ちをしてくれた。
不謹慎すぎるし恐ろしすぎる。一体なぜそんなデマが1年生たちに出回ったのか。心底謎だ。
「ちょっとくまくん、何勝手に話を進めてるわけぇ？かさくんを指導するのは別にコイツじゃなくてもいいでしょ？」
「俺たちは、王さまが作った楽曲は使えない。そうなれば、"Knights"は武器を取り上げられたただのガラクタに成り果てるだけだよ、セッちゃん。つまり、現状俺たちは不利ってワケ。」
「ふぅむ？つまりは、女王さまの技術を司ちゃんに取り入れて、パフォーマンスでカバーしていく、って事ねぇ？」
「そーゆーこと、ナッちゃん♪まずは、ス〜ちゃんを育てるのが先。だけど、俺たちじゃ手に余る。そこで、女王さまの出番...♪」
ふっふっふっ...♪と凛月くんは笑い、そして次にあたしを見て「本当は俺たちの味方になって欲しいんだけどね？」と困り笑顔で言った。
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なこ(プロフ) - ゆいさん» コメントありがとうございます~！そう言ってもらえて嬉しいですっ！これからも是非読んでやって下さい…！ (2023年3月6日 21時) (
レス) id: b90089acae (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - ほんとにこの作品に出会えて良かったです！！設定からお話全てが最高です！！！陰ながら応援してます！！ (2023年3月4日 23時) (レス) @page34 id: 6a12c2dc89 (このIDを非表示/違反報告)
なこ(プロフ) - お醤油さん» わー！コメントありがとうございます！個人的にはもう終わりまで決まってるので、スピード完結しそうですがこれからも、是非読んでいただけると…！頑張りますっ！ (2023年3月3日 23時) (レス) @page5 id: b90089acae (このIDを非表示/違反報告)
お醤油 - もう本当に面白いです！一気にスラスラ読んじゃいました！もう設定から好きすぎる…これからも作者様のペースで更新頑張ってください！応援してます！ (2023年3月3日 21時) (レス) id: b53313ac14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なこ | 作成日時：2023年2月27日 19時
