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「もう、"れおくん"って呼んでくれないんだな。おまえも、セナもそうだ。」
『あ...』
最早癖だ。瀬名くんは、月永くんを「王さま」と呼び、あたしは「月永くん」になった。いつの間にか、とは思うが心当たりはある。
理由がわからぬまま停学処分を承けた月永くん、そんな君の様子を見に行って、どん底に叩き落とされたあの日から。
「そうやって勝手に距離を置いておれの隣から居なくなるんだ。って言っても、おれも人のこと言えないけどっ！腹が立ったからもう1個貰うからなっ！」
『あ、ちょっと！』
「許してっ！これのおかげで
『っ...』
もう、そんな事しなくてもいいんだよ。そう言えれば良かったけど。息をするのと同じように、作曲をする月永くんにそんなこと言えたもんじゃない。だけど、もしまたソレで君が潰れるなら、あたしは…。
「うんうん、その顔も悪くないな。なんだか儚げで、宛ら妖精さん？いいや、天使さんだなっ！おれの知り合いには"てんし"が2人もいるって、なんだか不思議だよな？」
今日はやけに饒舌だ。普段から言葉をつらつら並べてはいたけれど、どちらかと言えばペンを走らせる方が大得意な月永くん。
そして饒舌に加えて、結構デリケートな所の話をぶっ込んでくるので、あたしとしては話しにくい。
居ないことに慣れそうだった時に、急に現れるんだから余計に。
「ああ、こんな事しに来たんじゃなかった！危ない！おまえに話があるんだ、A！」
『話？』
「うん！来週あたりにジャッジメントをやるんだ。知ってるだろ、今のKnightsの体たらくを。おまえも、今日のライブ見てただろ？」
気づかれていた。あたしは、月永くんを見つけることは出来なかったのに、素晴らしい視力だと思う。
若干、低くなった声はあたしが少しでも思ってしまったことを的確に突いてくる。しかし、それだけでジャッジメントを行うだろうか。あたしは、これから伸びしろのあるいいバランスだと思ったのだけれど。
「おれが死ぬ気で護ったKnightsが、あんな見るに堪えないなっさけない集団に成り下がられたら困るんだ。意味が無くなるだろ？だからさ、おまえにおれの手伝いをして欲しいんだ。」
やれやれ、と月永くんは両手をプラプラとさせて、猫のように鋭い瞳であたしを射抜く。言いたいこと、分かるよな？とでも言いたげだ。
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なこ(プロフ) - ゆいさん» コメントありがとうございます~！そう言ってもらえて嬉しいですっ！これからも是非読んでやって下さい…！ (2023年3月6日 21時) (
レス) id: b90089acae (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - ほんとにこの作品に出会えて良かったです！！設定からお話全てが最高です！！！陰ながら応援してます！！ (2023年3月4日 23時) (レス) @page34 id: 6a12c2dc89 (このIDを非表示/違反報告)
なこ(プロフ) - お醤油さん» わー！コメントありがとうございます！個人的にはもう終わりまで決まってるので、スピード完結しそうですがこれからも、是非読んでいただけると…！頑張りますっ！ (2023年3月3日 23時) (レス) @page5 id: b90089acae (このIDを非表示/違反報告)
お醤油 - もう本当に面白いです！一気にスラスラ読んじゃいました！もう設定から好きすぎる…これからも作者様のペースで更新頑張ってください！応援してます！ (2023年3月3日 21時) (レス) id: b53313ac14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なこ | 作成日時：2023年2月27日 19時
