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二十六 ページ26

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「ん…」


「おまえ寝すぎ」


「神官殿……」


「お、いいぞ今の顔。俺じゃない男だったら襲われてるぜ〜」



神官殿は起きて早々からかった。



「あの…ここは…?私また寝てましたか?」


「おまえが倒れた部屋から進んで三つ目の部屋だ。ずーと迷宮生物ばっかで、おまえ庇いながら進むの大変だったんだぜ〜?」


「すみません…」


「まあ、別にいいけど。で、この部屋の迷宮生物もぶっ殺したから、次に進むぜ」


「はい」



神官殿の後ろを歩いた。



「私の記憶から創る過去だったんです」


「なんだよ急に…。あ、シトリーの云ってた試練ってやつのことか?」


「はい。私が倒れて寝る度に、夢を見るんです。その夢は私が幼い頃の過去そのものなんです」


「あー、えーと、つまり…何?」


「倒れて夢を見る度に、幼い頃の記憶が少しずつわかっていくんです」


「そもそもなんでおまえはガキの頃の記憶がねーの?」


「それもよくわかりません。今まで不思議にすら思ったことなくて…、だからここで全てを思い出すことが試練じゃないかって…」


「なるほどな。じゃ、俺は宝物庫に着くまで迷宮生物退治だな。おもしれぇ」




神官殿は自信満々の笑だ。


強い人は余裕があってすごい。



「あ、今俺のことすごいって思ったろ?少しずつその無表情が読めてきたぜ〜」


「神官殿はやっぱり不思議な人です」


「ん?まぁそこら辺にいるような人間じゃねーのがわかってればそれでいい!」



神官殿が辛いことなんてない、いつも幸せな人に見えた。



次の部屋の扉が見え、開いた。



次の部屋はずっと続いてきた石に囲まれた部屋ではなかった。


幼い私が暴力の中生きていたあの街だった。



「あ?雪?なんで?」



あの夢通りに雪が降って積もっている。



「この街は幼い頃住んでいた街です」


「じゃあ、倒れてから見る夢の景色っつーか、舞台?みたいなところか?」


「はい」


「てか、寒い!なんだよこの雪は!外じゃ真夏なのに!俺薄着だし!」


「え?寒い…?」


「寒いだろ!何で平気なんだよおまえ!少し厚着してるから一枚よこせ!」



神官殿は私の長羽織を奪った。


「あれ?」


神官殿は私の長羽織を素早く着た。



「その羽織…」


「あ?返せって云っても返さねーからな?」


「あ…、いえ、そうじゃなくて…」


「なんだよ」



神官殿は眉間に皺を寄せて私を見た。

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nanomio(プロフ) - 大丈夫ですよ! (2018年9月7日 22時) (レス) id: 4c39cbb966 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - nanomioさん» すみません (2018年8月28日 22時) (レス) id: dc75654661 (このIDを非表示/違反報告)
nanomio(プロフ) - 自分の名前など好きな名前にしたいんですけど。 (2018年8月9日 18時) (レス) id: 4c39cbb966 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - nanomioさん» どんな名前にしますか? (2018年8月9日 9時) (レス) id: dc75654661 (このIDを非表示/違反報告)
nanomio(プロフ) - 名前って変えられないんですか? (2018年8月3日 11時) (レス) id: 4c39cbb966 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2016年12月18日 8時

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