二十二躍 悩みが多いと中々立ち直り皆無 ページ22
一方、神楽と同じように自宅に戻ったまた子はそのまま部屋に直行し、ボスンとベッドに倒れこんだ。家に帰っても頭の中は高杉の事ばかり。また子は内心不安でいっぱいだった。
「…晋助様、一体どこにいるんスか？」
たった一日しか会わなかっただけでも寂しさがこみ上げてくる。
顔が見たい、声が聞きたい、話したい、会いたい――――――――――。
でも、大好きなあの人に会いたいのに会いに行っても会えない。何処にいるか分からない。
――――どうしたらいいか分からない。
うつ伏せの状態から寝返り、仰向けになって天井を見つめる。
(もしかしたら、いつも一緒についてくる私に嫌になったのかも…。だから家に行っても会わなくて済むようにわざと消えたのかもしれない…)
ふと些細に思った事なのにそれが真実のような気がしてきて視界がぼやけた。鼻がツンとなって頬に涙が伝い、毛布にしみ込む。
「…っ、ひ」
また子は暫くシンと静まり返る部屋で声をしゃくりあげていた。
会いたくても会えない大好きな人を想いながら。
＊＊＊＊
「…今日はまた子も休んだアル」
後日、神楽はいつもの待ち合わせ場所にまた子がいつまでたっても来なかった為、心配になり連絡をしてみたものの、『今日は行きたくないッス』とだけ返された。
だから、神楽は心配でたまらなくて放課後お見舞いに行こうと決心した。
「テメェらちゃんと入学式に向けての役割決まったんだろーな。俺ァちゃんと昨日言いましたからねー」
銀八は教卓に手を突きだるそうにそう宣言した後、とっとと出欠を取り始めた。
神楽は先程の銀八の言葉を思い返す。
(そっか、二時間目に役割決めるアルナ。また子と信女の三人で一緒に決めたかったけど…)
神楽は若干残念だったが仕方ないと、無理矢理気持ちを心の奥に引っ込めた。
「…えーっと、高杉は今日も休みか。来島もだな。二人してサボってねェといいが」
銀八は軽く考えているようだった。
そう、今高杉が昨日突然行方が分からなくなったなんて神楽を含め五人しか知らないのだ。もし、このままなら大変な問題になり兼ねない。
神威は『大体居場所は特定できる』と、昨日神楽にも話した。それを真っ先に知らせようと思ったのにまた子は今日は休みで、LINEも電源を切っているのかまったく返事が来ない状態。
こうなるなら、昨日のうちにLINEで教えておけばよかったと今更神楽は悔いた。
そして、ポソッと呟いた。
「…とりあえず、信女に教えなくちゃナ」
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白玉(プロフ) - 面白すぎる..さすがプリン!!ww (2017年10月1日 8時) (
レス) id: d7b0293ef7 (このIDを非表示/違反報告)
プリンちゃま(別垢)(プロフ) - みかんさん» みかんさん、ありがとうございます！『面白い』と評価して下さってマジで嬉しいです！！これからも応援ヨロシクお願いします★ (2017年4月8日 20時) (レス) id: 5afe51ca08 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - とっても面白かったです！沖田と神楽の所が特に面白いです！これからも更新頑張ってください！応援しています！ (2017年4月8日 19時) (レス) id: 7cb491045b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：交差点プリン | 作成日時：2017年3月31日 18時
