二十五躍 白雪姫はキスで、野獣の王子はイタズラで目覚める ページ24
また子は神楽が送ってきたメッセージに目を見開く。
神楽高杉見つかったヨ!
また子は信じられないと感じ何度も目をこすって確認する。だが、そこに書かれているメッセージは彼女が待ちわびた朗報でしかなかった。
神楽達はこのメッセージだけでは彼女が信じないと感じてか、さらにベッドで眠る高杉の写真を送ってきたのだった。
「晋助様…!」
また子は思わず声を出してしまい一瞬困惑するが、高杉の安否が知れたことでだいぶ心が休まった。色々気になるところはあるが、取り敢えず高杉の姿を見られただけでも満足だった。
「…良かった、晋助様。良かった…!」
また子はスマホを握りしめ額に押し当てた。嬉しさも切なさもごちゃまぜな訳の分からない気持ちでいっぱいになり、目尻に涙を浮かべた。
暫くまた子は震える手で握りしめたスマホを離すことができなかった。
****
「これでちょっとは心軽くなったかナ?」
LINE画面に既読がついた事を確認した神楽はポツッと呟いた。返事を待つ事なくスマホをスリープモードにすると、神楽は座っていたイスから立ち上がった。
「神楽…?」
隣に腰を下ろしていた信女は神楽が眠っている高杉の元へ向かっていくのを目で追いながら彼女の名前を呼ぶ。
神楽はまたスマホを開きカメラモードにする。そして、ニカっと信女に笑いかけると、
「一応寝顔撮ってまた子に送るアル!このメッセージだけじゃまた子は半信半疑だと思うネ」
「…どうせならラクガキする?」
表情には出ないが、信女はどこか面白がっている様子だ。神楽はそんな彼女に苦笑いを返し、『それしたらまた子に殺されるアル』とぎこちなく告げた。
そして、パシャッと撮るが何かイタズラがしたいのか信女は引き下がらなかった。
神楽のスマホ画面の通常カメラから連写カメラに切り替え、無表情のまま口を開く。
「これぐらいは良いでしょう?イタズラ…、何かしないと気が済まないわ」
「いやコレ私へのイタズラになってるヨ!!!!」
神楽は『容量増えるネ〜!!』と叫び訴えかけるが、当の本人は華麗にスルー。
それが悔しいのか神楽はミシミシとスマホを握りしめる。
「信女って意外にイタズラ好きアルナ」
「ありがとう」
「褒めてないヨ。何でドヤ顔アルカ」
「ホントだな。相変わらずそんなだから可愛げねェんだよテメェは」
突然聞こえてきた声に二人はピクッと反応し、声の方を振り返る。
「「…起きてたアルカ/の
高杉/晋助」」
二十六躍 厨二病同士の会話はツッコミ諦めろって→←二十三躍 前は見えても後ろは同時に見えないので不便です、ハイ
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白玉(プロフ) - 面白すぎる..さすがプリン!!ww (2017年10月1日 8時) (レス) id: d7b0293ef7 (このIDを非表示/違反報告)
プリンちゃま(別垢)(プロフ) - みかんさん» みかんさん、ありがとうございます!『面白い』と評価して下さってマジで嬉しいです!!これからも応援ヨロシクお願いします★ (2017年4月8日 20時) (レス) id: 5afe51ca08 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - とっても面白かったです!沖田と神楽の所が特に面白いです!これからも更新頑張ってください!応援しています! (2017年4月8日 19時) (レス) id: 7cb491045b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:交差点プリン | 作成日時:2017年3月31日 18時