デジモンフロンティア 花の少女と光の少年

プロローグ ページ2

プロローグ 「全ての始まり」





「…輝二、何か面白い事無いの？」
「あったらとっくに言ってるさ」
「だよなー」





俺、西園寺花奈はクラスメートで親友と呼べるぐらい仲の良い源輝二に声を掛けた。俺なんて一人称使ってるけど一応列記とした女の子だからな？予想通りの答えが返って来て脱力する。その時だった、俺と輝二の携帯電話が着信音を響かせたのは。




「差出人不明？」




刹那、携帯から声が聞こえて来た。




『スタートしますか、しませんか？』
「は？」




ボタンを押しても無いのに勝手に開いたメールに書かれていたのは、奇妙なメッセージ。
その下には[Yes]と[No]の選択肢があった。
なんのことはわからなかったが俺の中の長く燻っていた心の炉に火が着いた。その火はすぐさま、炎となり、その身を焦がすが如く燃え上がる。




「……ふっ上等だよ、俺が待っていたのはこういう魂を揺さぶるモノだ、輝二もそうだろ？」
「……あぁ」





そう言って、俺と輝二は迷いもなく[Yes]のボタンを選んだ。すると携帯から再び声が聞こえて来た。





『西園寺花奈さん、貴女の運命を決めるゲームがスタートしました。渋谷駅で１８時発の地下鉄に乗って下さい』




そして俺と輝二は渋谷駅に向かって走り出した。


―これが俺と輝二の未来を大きく変えてしまうきっかけになってしまうなんてこれっぽっちも知らないまま。

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