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白髪89 ページ21

《___るせぇよ》


1人の少年は小さくそう言った

びくりと迅の身体が震える


《うるせぇよ!!そう言って逃げてるだけじゃねぇ
か!?》


叫んだ少年は自分達を映しているであろう端末を地面に叩き落とした

ガシャンと音がして壊れた端末はノイズを発した後その役目を終える


「しまった」と後悔した時にはもう遅く

唯一の手掛かりである映像は途切れてしまった


「おいおい、やばいんじゃないか?」


林藤は真っ暗になった端末を指差し言う


「折角発信源から位置を割り出せると思ったのに

これじゃ向こうの端末が壊れただろうからわかん
ないぞ」


吸っていた煙草を灰皿に押し付け彼はやれやれとため息を付く

忍田は少し考える素振りを見せると端末を操作しだした


「いや、確かに発信源は探知出来ないが映像自体は
この端末の中に保存されている

何か手掛かりが残されているかもしれない」


忍田は映像を再生すると再び机の上に置く


「何か、映ってるか?」


映像を見ながら林藤は呟いた

机を支えにして映画を見ていた迅はある1点を指差す


「窓・・・・・」

「窓・・・・・」


忍田は映像を一時停止にして目を凝らした


「これか」


画面の右の方に窓は確かに存在していた

ボーダー本部やビルが建っているのが分かる


「だがこれでは場所は特定出来ない」


城戸は手を組みそう言う

考え込んでいた迅はある提案をする


「忍田さん」


忍田の名を呼ぶ迅の瞳には強い意志が宿っていた


「今本部内に居るやつらだけでいい

狙撃手の隊員なら分かるかもしれません」

「狙撃手・・・・・!」


忍田の表情が明るくなった


「確かに彼らなら防衛任務などで地理を把握してい
るな

もしかしたらこの映像だけである程度分かるかも
しれない!」


迅は端末を弄ると本部内に居るであろう隊員を調べた


「今の時間なら三輪隊の奈良坂、冬島隊の当真辺り
がいる・・・・・

どう?忍田さん・・・・・」


忍田は頷き「わかった」と了承した


「奈良坂と当真を呼ぼう

彼らなら大丈夫だ」




.





.





.




「なるほど、そーゆうわけならオレに任せてくれよ
迅さん」


当真は頭の後ろで腕を組み口笛を吹いた

隣に居る奈良坂は不機嫌そうだ


「なんであんたと一緒なんだ」

「そう言うなよ

仕方ねーだろ?なんせ今は緊急事態だ 」


当真の言葉に奈良坂は小さく舌打ちをして「仕方がないな」と諦めたような顔をした

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シア - 最新待ってます‼︎ (8月26日 23時) (レス) id: e4da277671 (このIDを非表示/違反報告)
雄飛~Yuhi~ - 更新していただきたいのです!!お願いします!! (2018年12月26日 22時) (レス) id: 17482f2c04 (このIDを非表示/違反報告)
羽鳴 - 更新、待ってます。忙しいとは思いますが、頑張ってください。期待してます。 (2017年10月11日 17時) (レス) id: 8f8b055d27 (このIDを非表示/違反報告)
RAIN@元アラジンlove(プロフ) - 雲雀さん» コメントありがとうございます。時間が掛かると思いますが宜しくお願いします。 (2017年2月8日 8時) (レス) id: 5aca2d49f2 (このIDを非表示/違反報告)
雲雀 - 更新待ってます。 (2017年2月7日 23時) (レス) id: a8f449b6ec (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:RAIN@元アラジンlove | 作成日時:2016年10月30日 19時

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