三門市って怖い ページ4
夢主side
『ぜー、はー……怖かった何あの人?!完全に人殺してる目だよ?!三門市怖っ!!』
肩で息をしながら自宅に戻る。結局何も買ってこられなかったけどこの際どうでもいい。なんだあのヤンキーみたいな人。やっぱり不安でしかない。もう暫くしたら学校だって始まるし。見た感じ、歳は近そうだったから、転入先の高校に居ないでと願うしかなかった。
時は進んで、私は三門市立第一高等学校に転入する時期になった。
見慣れない新しい制服を着て、全身鏡の前で最終チェックやらなんやらをしてから玄関に向かう。
『いってきまーす』
誰も居ないはずなのに癖でこれが出てしまう。でも無言で出ていくのもあれなので人形にでも喋りかけてから出ようかな。
学校に着き、職員室で軽く先生方に挨拶をしてから、私が入る事になった2−Bの教室の扉を叩き、ガラガラと扉の音を立てながら教室に入る。
『えっと、今日からここで皆さんと一緒に勉強させてもらいます、東雲Aです。これからよろしくお願いします。』
軽い自己紹介が終わった後にぱちぱちと拍手が鳴る。その音に紛れて、ガタン、と机が少し跳ねた。
「あっアンタ……!」
『ひっ、もしかしてあの時の……!』
その人と目が合う。
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作者名:とめぇとぉ | 作成日時:2021年3月31日 0時