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12話 ページ13

それでも、私が彼を拒めなかったのは、私もどこか人の温もりを欲していたからだろう。



彼はきっと白夜叉ではなく、一人の男として接して欲しいのだ。



少しでも、現実から逃げたいのだ。




白夜叉と言われ期待され、鼓舞され、信頼され。

初めは気持ちのいいそれも、度が過ぎれば疲れるだけ。




日に日に降り積もった心労が彼をこんな行動をする原因となってしまったのか。

それとも彼がこんな行動に出てしまうほどの大きな何かがあったのか。




知りたいけれど、こんなことを聞くのは野暮だろう。





愛のないキスは、思ったより悪くなかった。

そんなことを思ってしまう私はただの馬鹿だろうけれど。




だから、彼が私にキスをしようが、何をしようが拒めない。








私たちは子供だった。


一人でどんなに多くの敵を斬っても、それは変わらない。

だからこそこんな行為でしかお互いを満たせないのだ。









大きな月が空に浮かぶ、静かな夏の夜。

私たちは自らの寂しさを紛らわすために、お互いを求めた。






使い古された家屋の座敷。
二つの影が重なった。

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- 最高です!胸がどきどきして止まらなかったです!泣きそうになりました。 (2023年1月8日 21時) (レス) @page28 id: 2bc0f45ebb (このIDを非表示/違反報告)
けんそう(プロフ) - kayaさん» そんな風に言ってもらえてとても嬉しいです!至らない点もあったかと思いますが、そう言ったコメントがとても励みになります。ありがとうございます! (2018年8月8日 8時) (レス) id: aaf4aecbc2 (このIDを非表示/違反報告)
kaya(プロフ) - なんだか読み終わった後、目頭があつくて、気づいたら涙が出ていました。文章が綺麗な素敵な作品だったと思います。 (2018年8月8日 0時) (レス) id: 504932b45f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:けんそう | 作成日時:2018年6月10日 21時

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