番外編 泥酔事件簿7 ページ12
それにしても、私は昨日こんなに恥ずかしいことをしたのだろうか。
お酒の力とはつくづく恐ろしい。
シラフだったらそんなことは絶対にしないし、恥ずかしくてできない。
「テキーラの口移しだけじゃないぞ。
あの後俺の膝に手ついて、俺に迫ってくるし、正直焦ったわ」
「嘘でしょ」
「嘘じゃねぇよ」
ああ、昨日のAは可愛かったな、なんて吐かすものだから余計に恥ずかしい。
お酒は私より銀時の方が弱いはずなのに。
昨日銀時より先に酔ってしまったのは一生の不覚だ。
「なに、難しい顔して。
お前もしかしてしょげてんの？
昨日は可愛かったとか言われてもしかしてショックうけてる？」
挑発をするように笑う銀時に少しの怒りを感じる。
宣告感じた恥ずかしさなどもう、どこかへ言ってしまったかのようだ。
「そんなわけな＿＿」
「可愛いよ」
「へ？」
「だから、今だって可愛いって言ってんの」
耳を赤く染めながら、後頭部に手をやり、ぶっきらぼうに答えるそいつを、可愛いと思ってしまった。
先刻テキーラを飲まされたのは私だというのに、まるで銀時が酔っ払っているようだ。
本当に、お酒というものは恐ろしい。
＿＿これが、私たちが体験したお酒の力であり、
私は密かに、この出来事を泥酔事件と呼んでいるのだ。
続く (更新停止中)
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けんそう(プロフ) - ありがとうございます！番外編ということもあり、なかなかネタが浮かばず更新がかなりスローペースなのですが、それでも読んでいくださる方がいることが凄く嬉しいです！ (2018年5月12日 22時) (
レス) id: aaf4aecbc2 (このIDを非表示/違反報告)
真琴(プロフ) - 更新待っていました！二人の会話が堪らないです(//∇//)ずっとニヤニヤしながら読んでいます！更新頑張ってください！ (2018年5月5日 21時) (レス) id: db800734c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：けんそう | 作成日時：2018年4月7日 18時
