20話 ページ21
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その瞬間、時間が止まった気がした。
俺は、走り出した。
科学的な根拠も理由も、どこにもない。
『お盆』とは、確かに古代から伝わる風習だけれど。
死んだ人がまた戻ってくるなんて、きっと誰も信じちゃいないだろう。
死んだ人は二度と喋らないし動かない。
たとえお盆に魂が帰ってくると言われていても、
死んだ人と笑いあい、泣くことはできないのだから。
それでも、人々がお盆の時期に供え物をして、祈り、願うのは____
「もしかしたら帰ってくるかもしれないって、
信じちまってるからなんだろ。」
きっと俺もそうだったのだ。
死んだ奴は戻らない。
後悔したって、しょうがない。
けれど、Aとそっくりの女が現れて、心悩まされるのはやはりどこか期待していたからなんだろう。
「よォ。
久しぶり、A」
あの日墓場で偶然会ったこの女が、Aであると。
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凛 - とても良かったです! (2022年12月20日 19時) (レス) @page36 id: 0db889cc25 (このIDを非表示/違反報告)
けんそう(プロフ) - 岩長漆@三色団子と朧大事さん» ありがとうございます!そういったコメントが一番の励みになります!今後も皆さんにお話を届けられるよう頑張ります! (2018年6月11日 8時) (レス) id: aaf4aecbc2 (このIDを非表示/違反報告)
岩長漆@三色団子と朧大事(プロフ) - 突然失礼いたします、岩長と申します!けんそう様の作品読ませて頂き、とても感動しました!次作の方も頑張ってください!応援しております! (2018年6月10日 22時) (レス) id: c1dc633bc5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:けんそう | 作成日時:2018年2月10日 20時