19話 ページ20
夏にゆらゆらと景色が揺らめく現象の事を陽炎と呼ぶらしいが、俺が見ているあの女はそういった類のものなのだろうか。
陽炎は上昇気流が映し出す幻影。
勿論触ることなどできない。
「感傷に浸ってんのかね、俺は。」
小さな呟きも、蝉の鳴き声のうるさいこの街では誰にも聴こえる事なく宙に消える。
どちらかといえば家屋が多く、人通りが多いこの町のどこに蝉が止まっているのだろうか。
けれど、今はこの蝉の鳴き声が心地よい気もした。
「おかーさん!」
そんな蝉の鳴き声がうるさいかぶき町でも、子供の声はよく通る。
「もうすぐご先祖様が帰ってくるね」
「そうね。
お迎えの準備しないとね。」
そういえば、もう8月中旬。
夏も、終わりに近かった。
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凛 - とても良かったです! (2022年12月20日 19時) (レス) @page36 id: 0db889cc25 (このIDを非表示/違反報告)
けんそう(プロフ) - 岩長漆@三色団子と朧大事さん» ありがとうございます!そういったコメントが一番の励みになります!今後も皆さんにお話を届けられるよう頑張ります! (2018年6月11日 8時) (レス) id: aaf4aecbc2 (このIDを非表示/違反報告)
岩長漆@三色団子と朧大事(プロフ) - 突然失礼いたします、岩長と申します!けんそう様の作品読ませて頂き、とても感動しました!次作の方も頑張ってください!応援しております! (2018年6月10日 22時) (レス) id: c1dc633bc5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:けんそう | 作成日時:2018年2月10日 20時