♛︎episode113＿＿強情 ページ17
✘
「はっ。いいよ、なら意地でもするから」
「なんの意地張ってんだ！絶対やらん！」
「一回したんだし二回目も変わんねーだろ」
「変わるわ！！そもそもあれはノーカン！」
また、両手を組んでの取っ組み合いが始まった。だけど玲王が急に手を離すから、力を込めてた私は離された反動でまた頭を床に打ちつけた。後頭部を押さえて痛みに悶えてると、玲王が私の顔の前に人差し指をつきつけてくる。
「この際だからハッキリ言ってやる」
「な、なにを」
「俺はお前とキスがしたいの！」
「…………ハッキリすぎる!!」
親が子供に言い聞かせるような口調で言ってきたから、さすがの私も戸惑った。倫理観ってものが欠落してるんじゃないかと思ったけど、昔から玲王はこういう感じだ。
嫌がれば嫌がるほどムキになって、恥じらいとかよりも先に行動してくるタイプだったことを忘れてた。
「少しは私の気持ちも考えろ！」
「気持ちなんかどーでもいい！俺がしたいからするんだよ！」
「サイテー！死ね、んぐっ……や、やふぇろふぁか」
私の頬を片手で挟むように ぐにゅっと掴んで、固定してくる玲王。自然とおちょぼ口になったその顔を見て「めっちゃブス」なんて雰囲気もへったくれもない上に
イヤだ、イヤだと身体を捩ったり足をバタバタして必死に抵抗をしてると───部屋の自動扉が開いた。
「ねえレオ、お腹空いたぁ……途中で斬鉄と会ってさ、今から食堂行くんだって。俺らも行こうよ」
私と玲王、そして戻ってきた凪の動きがピタリと止まる。面倒くさそうに頭をかいてた凪の気だるげな目は大きく見開かれて、私たちを暫く凝視したあと 納得したような顔をした。
頬を掴んで、空いてる手で私の手首を押えつけて馬乗りになる玲王と、掴まれてない方の手で肩を押す私。抵抗してるとはいえ、傍から見れば誤解されてもおかしくない体勢。凪の横から顔を覗かせた剣城が沈黙の中 私たちを見て眼鏡を押し上げた。
「オトリコミチュウ……これ、使い方あってる？」
「あってるあってる。ごゆっくりー」
「まてまてまて！！」
ベッドに置いていたスマホを取りにきて、私たちを一瞥した凪がひらひらと手を振る。そのままくるっとUターンして、部屋を出ようするから私は慌てて引き止めた。玲王の舌打ちが頭上から聞こえたけど、とりあえず難を逃れられた。
───本当に今日は最悪だ。
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はもに(プロフ) - かっぱさん» かっぱさん、はじめまして！励みのコメントありがとうございます。一番なんてお言葉頂けて感無量です、、❕これからもご期待に添えられますよう頑張りますᵕ̈* (2023年2月20日 0時) (
レス) id: ad43313898 (このIDを非表示/違反報告)
かっぱ - このお話本当に大好きで、一番気にいってます♡これからも応援してますね!! (2023年2月19日 21時) (レス) @page49 id: 3275caf583 (このIDを非表示/違反報告)
はもに(プロフ) - 七子さん» 七子ちゃん、感想投げてくれてありがとう❕ ちょっとドギマギの三角関係ではあるけれど、話の落とし所はちゃんと決めてるので見守ってもらえると嬉しいᵕ̈* いつも応援してくれて励みもらってます！これからもよろしくね❣️ (2023年2月17日 0時) (レス) id: ad43313898 (このIDを非表示/違反報告)
七子(プロフ) - 潔が好き⁈⁈⁈そんなの…そんなのあんまりよ‼︎二次創作でレオと存分にイチャつかせてやるんだから（現実逃避） (2023年2月15日 21時) (レス) @page35 id: 749c6d74de (このIDを非表示/違反報告)
はもに(プロフ) - 凛香奈さん» 凛香奈さん、初めまして！繰り返し読んでいただけてるという事実に感極まってしまいました🥲ここ最近更新の時間帯が不定期ですが、引き続き頑張っていきたいと思います！応援ありがとうございます🙇♂️とても励みになりました！ (2023年2月13日 0時) (レス) id: ad43313898 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はもに | 作成日時：2023年2月7日 18時
