Episode 36 ページ39
ポルナレフと花京院が、隣で言い争いをしている。かなり大声で論争しているが、Aはそんなことに気を取られない。
先程から感じる悪寒。
これから必ず良くないことが起こる。
何故自分がここまで落ち着いているのか。
気になることは多いが、今一番自分が集中すべきことは、先程思い出しかけた“記憶”だ。
なんだったっけ…
これから起こることは…………
ふと、視界の隅で何かが蠢いた。
ぴちゃ、という音と共に、“それ”は姿を表す。
先程の“液体”だ。
それは先程のような手の形を作り、花京院の方を向く。
それは一瞬だった。
人差し指と中指の爪をたて、“ちょき”を形づくると、花京院の顔を目掛けて飛んでくる。
そしてそのまま、額から頬にかけ、花京院の瞳孔を切り裂いた。
両目から血を流し、花京院はその場に倒れ込む。ポルナレフとAは、その一連の流れを眺めることしか出来なかった。
｢か、花京院！！｣
｢うわあああ！！｣
他の場所に散った仲間が、｢何かあったのか？！｣と叫び、こちらをみる。
この一瞬の間にやられた花京院を見て、承太郎はすぐに双眼鏡を構え、再び辺りを見渡す。
ポルナレフとAは、すぐに花京院の両脇に移動する。体を揺さぶり、声をかけるが、一向に返事はない。
そして、Aは思い出す。
初めて記憶を取り戻したときと同じ、雷に打たれたような“あの感覚”と共に。
｢音です！！音に反応してスタンドは襲ってくるんです！！｣
｢音だと？！｣
Aは空間が張り裂けんばかりに叫んだ。ポルナレフも動きを止め、Aに聞き返す。
｢そうか！敵は音を感知して攻撃してきていたのか！｣
｢だから遠くからでも攻撃対象を絞れたんじゃな…｣
アヴドゥルとジョースターが口々に答える。
仲間の憶測を聞き、ポルナレフは花京院を揺さぶっていた腕を止めた。
これで音はもう発生しない＿＿＿
＿＿＿安堵の直後だった。
敵スタンドはポルナレフ目掛けて飛んでくる。訳も分からず、彼は周りを見渡す。
いち早く状況を把握したAが、また叫んだ。
｢ポルナレフさん！血の音です！！｣
｢なッ…！｣
ポルナレフは視線を落とし、花京院を覗き込む。目から滴る血が血溜まりに落ちる音。それが敵を誘っていたのだ。
敵スタンドがどうして自分を狙っているのか。その理由が分かった瞬間、敵はポルナレフ目掛けて爪を振り下ろした＿＿
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東雲(プロフ) - 海守青空別垢さん» 応援ありがとうございます！頑張ります(*^^*) (2018年9月15日 0時) (
レス) id: cea307c8ed (このIDを非表示/違反報告)
海守青空別垢 - 頑張ってください！(^^) (2018年9月14日 21時) (レス) id: b3f5a03222 (このIDを非表示/違反報告)
東雲(プロフ) - 海守青空別垢さん» わあああい！！ありがとうございます！嬉しいお言葉頂きました！これからも何卒宜しく御願い致します(´ー`＊) (2018年9月3日 14時) (レス) id: cea307c8ed (このIDを非表示/違反報告)
海守青空別垢 - この作品大好きです！僕もこんな神作書いてみたい(´･_･`) (2018年9月3日 10時) (レス) id: b3f5a03222 (このIDを非表示/違反報告)
東雲(プロフ) - もちこさん» コメントありがとうございます！そんな勿体ないお言葉を……！ありがとうございます、励みになります( ＾P＾) (2018年8月27日 22時) (レス) id: cea307c8ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：東雲 | 作成日時：2018年2月6日 19時
