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ジュウハチワ ページ18

「「「さて、始めましょうか」」」


「……」


何を?





中間テストが迫る3日前、


殺せんせーによる特別授業が始まった。


額のハチマキには僕たちの苦手教科。


僕は理科だ。


でも、それよりも殺せんせーの能力値がどんどん上がっていっていることに不安を覚えた。


……こんな時にも暗殺について考えるなんてね。


グニュン


「うわっ!!」


気持ち悪いっ!!





**********


「もうすぐで中間テストだよ……勉強はしなくていいのかい?」


「あさのくん」


「うん、浅野学秀だよ」


……きた、ようやく。


誰にも邪魔されずに静かに話し合える時が。


こうして面と向かって話すのは初めてだ。


上手くやろう。


「庵崎さんは、勉強はしないのかい?」


「勉強、?」


彼女は少し勿体ぶるように上を仰いだ。


桜がもう残り少なくなって青葉が増えた木。


そこから一枚葉が落ちる。


パチン


それを難なくキャッチすると口に当てて葉笛を吹く。


「上手だね」


「〜♪」


表情には出ないが、嬉しそうに見えた。


「!」


何かに気付いたように目を開くと、彼女の手が僕に伸びる。


構えたが、そんな必要はなかったようで。


僕の手首を柔らかく握ると掌に葉を載せた。


「??」


さっきまで彼女が使っていたものだ。


口で語ることなく葉笛の動作をする。


僕にやれ、と?


……。


「……」


生憎、支持されるのは良くても指示されるのは好きじゃない。


でも、


若干キラキラした目で見つめられたじろぐ。


仕方なくそっと口を添える。


〜♪


〜〜♫


「……」


「…………?」


変な音しか出ない。


こんなこと初めてやった。


今思えば何をやらされているのか。


嫌、では……ないけど。


「もう少し上」


〜♪


「!……ちょっと力抜いて」


〜♪


…………できた。


彼女は葉笛の吹けた僕にパチパチと拍手をしている。


ほんの十数分の出来事ではあるが、テスト勉強で凝り固まった脳の疲労がすっと溶けていくような感覚になった。


「庵崎さん」


もう一度、端正なその顔を見つめる。


「?」


「その、ありがとう」


ピク、と指先が反応する。


綺麗な白髪がさらさらと風に揺れて、僕の頬に掠める。


髪の毛を抑えながら彼女は微笑んだ気がした。


「お疲れ」








それは気まぐれだったのかもしれない。


嘲笑ったのかもしれない。


なのに心臓は、その微笑みに正直に跳ねた。

ジュウキュウワ→←ジュウナナワ



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作者名:リン | 作成日時:2018年2月15日 7時

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