【FGO】純血ノ少女 (ページ5)

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この少女は、ここに来る数日前まで【魔術教会】と言われる場所にその存在を秘匿され隠されていた。

何を隠そう魔術教会は、この少女を使って数年の間【血の実験】を行って来たのだ。その内容は、他者が聞くだけでも血の気が引くものだった－－。

魔術教会からは、3歳ほどと聞かされていた年齢だがずっと録な食事を貰えていなかったのかその姿は三歳児とは思えないほどに小さく体重も平均の子供より軽かった。

それもそうだ、血の実験は名の通りこの少女の血を様々なモノに使っていたのだから。毎日のように、採血を行ってきたため血を吸い取られているからか体重も軽い。

そして何よりも、食事を取っていないため貧血気味であり低血圧でもあった。この少女を見つけた時には、時すでに遅く少女は酷く衰弱していた。

少女を発見した時には、脈は弱まり呼吸も浅くその体は骨ばっていた。まさに、非道という言葉がピッタリと嵌ることを彼らは平然とやってのけていたのだ。

そんな彼女を見つけたのは、ここカルデア現所長である【オルガマリー・アニムスフィア】と呼ばれる女性だった。

オルガマリーは、長年この少女を探していたらしくその真意は不明だが見つけた瞬間に魔術教会へと大金を叩いて少女を買ったと言った。

現代では、このような人身売買のような行為は法に触れるため禁止されているがここでは其れは関係などなかった。

アニムスフィア家は、代々続く魔術の由緒正しい家柄でもあり名声や人望も厚かった為にそのような些細なことなど抹消するのは簡単だったのだ。

そんな事があり、少女を買った後にオルガマリーはすぐさまこのカルデアへと少女を連れてこう宣言した。

『この少女を、今より【マスター候補】の一人としてこのカルデアへと迎える』

……などと。半分、強引だとは反対もされた。それに、幼子のましてや少女にマスターにならせるなどと大半の職員が反対した。

だが、それをオルガマリーは一喝で話を終わらせ少女をロマニへと預けこれから来るであろう少女以外のマスター候補生の説明会の準備へと行ってしまったのだ。

そうして、冒頭に戻る。少女については、マスター適正というモノや健康面について調査したところ驚く結果が出た。

異例の【マスター適正S越え】。魔力量はその身で宿すことが不可能な程に、莫大だと言う結果が出たのだ。

その為、ロマニ・アーキマンは今この少女の処置についてどうするべきか悩んでいたのである。