目付きの悪いプロデューサーのES奮闘録【あんスタ】

5話 ページ7

今年度は2wink、Ra*bitsが同じクラスらしい。

癒しクラス目指してる？
私ここに入って大丈夫だったの？

…まぁ、どっちにしろ学校に来ることはあまり無いのかもしれないし、クラスなんてどこでもいいのかもね。


今後はESで社会人として働く事になる。
もう甘えてばかりではいられない。P機関に属さず、リズリン直属を選んだのは私だ。


少しでも、これからも紅月の役に立てるように。












と、慣れない環境で仕事を続け…梅雨が明け、あまり好きではない夏がやってきた。




そして、私…鳩羽Aは…身体、精神共に非常に…非常に、疲労してます。




まずひとつ、普通にプロデュース業が大変。

リズリンのプロデューサーとして雇われているので、もちろん仕事は紅月に限らずリズリン所属のアイドル全てが対象だ。

大抵はP機関の人達が受け持ってくれるが、そこから溢れた人達のプロデュースは私がすることになっている。



そしてこの事務所、老舗ゆえに上の人たちにお年寄りの方々が多いわけですよ。

若い人達の思考とは合わない事が多く、若い人は仕事を辞めさせられる前に辞めていってしまう。



気付いたら周りの人達がどんどん少なくなっていて、本来プロデューサーの仕事では無い事務系の仕事も私に回ってくるようになった。

うん。おかしいでしょ…？



そして本日も定時をとっくに過ぎた22時00分、デスクの明かりだけを頼りに誰もいない事務所で未成年が1人残業です。

あはは、外が真っ暗だ……このままだとプロデューサーとしてもお先真っ暗なんだよねぇ。

なんなら最近はプロデューサー業よりもこっちがメインになってしまい、紅月どころか他のアイドルのプロデュースすら出来ていないという。





プロデューサーとして終わってんなぁ。


本日4本目のエナジードリンクを飲み干し、眠気で歪みまくっていた文字を再び見つめた。

……ダメだ見えね。

春から夏にかけて視力も落ち、悪かった目付きがさらに悪くなりました。最悪だ。




クソデカため息を吐き、いっそ今日はもう帰ってしまおうかなんて思っていたら足音が聞こえてきた。

……お化けとかやめてよォ…なんかESにもそう言う話あるみたいだから……



と思って足音の方に視線を移せば、呆れと驚きが混ざったような形容し難い表情でこちらを見ている七種さんがそこに居た。

……なんだぁ、人か。

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