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ホドウ ページ2

自分を許すこと

それは、出来る人にはもう当たり前にできていて、むしろ当たり前すぎて意識なんてしないことで。

でも、私は違った。私は、自分を許せない人間だ。

いつも思っていた。

「人には優しくありなさい。それでも、自分には厳しくありなさい。」

「私よりも、あのひとが、皆が頑張っている。頑張りなさい。あなたが潰れようとも、誰も何も思わない。強くなりなさい。何があっても受け止めて我慢できるよう。」

とうとう壊れた。私は壊れてしまったのだ。だが、壊れたあとで知った。
人がどれだけ壊れようが、壊れていない人間には何が変わったのかわからない。
何をどう持って壊れたのかわからない。

壊れてから人は言う。
やめればいいと、自分を大切にしなさいと、自分と他を天秤にかけた時、自分を選びなさいと。

それでも、自分を選んだら?
誰も何もやらないだろう。自分の得を考えるから。誰もやらないなら、やる人が出てこなければ。

頑張っていれば報われるなんて嘘だ。
現実は、頑張っても報われない。
死ぬ思いで頑張ったとして、誰も何も見ていない。報われない。

痛い。どこもかしこも痛い。

苦しい。どこもかしこも苦しい。

自分を許してあげられればいい。許す?自分を?出来損ないの自分を?

私はまだ、あの時の自分を超えられていない。

孤独の毒を飲む。

全ては一人で片付けること。

何もかもどうでもいい。

誰も私を救わない。誰も私を許さない。誰も私を認めない。

要らないあの子はゴミ箱へ。

いらない私はゴミ箱へ。

ゴミ箱に入るために死ね。

幻聴は囁く。

夢は残酷だ。

エレベーターの先はゴミ処理場だった。エレベーターは制御不能だった。悪夢は、全てを吐き出した。

叫びたい、叫べない

痛いと叫べば、誰か助けてくれますか?

苦しいと叫べば、誰か救ってくれますか?

神様も、他人も、何もかも、私を救ってはくれない。

私の命の価値は、ゼロも同然だ。

大切な命のために、私は、生き地獄を生きる。

聖人であれたなら楽なのだろうか。

悪人で荒れたなら楽なのだろうか。

全てを破壊すれば、楽になったのだろうか。

サイレン

ギラつくネオン

夜闇

シールを懸命にはがす店員たち

そして、歩道橋

それらを横目にして、私は一歩一歩、死へと歩いた。

死は、あと一歩だった

ただ、そこで警察に引き止められた

命は大切にしなさい

綺麗事はよしてよ

死体ゴミを増やさないために生きろ

そう言われた方が楽だった

不変→←無知 ※会話文のみ



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せいにゃん*すとろべりー - 泣いた、、、つら、、、ほんとに、素晴らしいです (2019年9月16日 3時) (レス) id: bab35b3fea (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:道化 | 作成日時:2019年5月16日 19時

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