『夏油と秘密』 ページ19
夏油「悟、硝子、何してるんだ?」
家入「何って……A見てんの」
2人の目線の先には机の上で報告書を書くAがいた
夏油「えっと……なんで?」
五条「なんでって……お前気になんねえのかよ、アイツの秘密……アイツの本性」
夏油「……。」
その言葉を聞いた夏油は眉間に皺を寄せた。
そしてある日のことを思い出す
『若人には平等に青春が与えられてもいいと思うんだ』
夏油「……知りたいなら本人に聞けばいい、そうやってコソコソするのはAに失礼だよ」
家入「……ま、それもそうだな」
そう呟いた家入はAを見つめ、目を逸らしどこかえ行ってしまった、それを見た五条はつまらなそうに息を吐く
五条「……。」
珍しく五条は諦めよく、何かを思いつめるようにそこから立ち去ってしまった。
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「ほんと、私に聞けばいいのにね」
夏油「おや、聞こえてたのかい?」
「あんだけ大きい声出してれば聞きたくなくても聞こえちゃうものだよ」
そうAは笑い報告書をまた書き始めた
それを見た夏油はAの前にストンっと座った
夏油「……質問していいかい?」
「ふふっ、いいよ……聞かれた事は言える限り正直に言うよ」
夏油「なんで君はいつもサングラスをかけているんだい?」
「呪術師共通であると思うけど、呪いと目を合わせないため……あとはこのサングラス度数付きだから必要不可欠なの」
夏油「Aは目が悪いんだね、初めて知ったよ」
「眼鏡を取るとからっきしだよ……なんも見えない」
夏油「じゃあ次の質問、なんで君は本心を見せないのかな」
「急に重めの質問来るね……
一応立場があるからね、そんないちいち感情を出すことなんてできないし、怒りたくても怒れない、思った事を全て口にして良いなんて……そんな事できないでしょう?」
夏油「その言い分は分かるけどさ、君も人並みには感情を出してもいいんじゃないかな
Aは余りにも出さなすぎる……いや、隠しすぎるからね」
「私も出さないって訳じゃない、気を許した人にはちゃんとわがままだって言うし、頼ったり、怒ったり……それくらいするよ
私だって人間だからね」
Aは紅茶を一口飲んでまたペンを走らせた
夏油「じゃあ私に気を許してくれる……かな?」
「………は?」
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作者名:なた | 作成日時:2021年2月14日 21時