【黒バス短編集】『君を/貴方を/お前を愛してる』

早く気づけよ(青峰大輝) ページ17

ブス、貧乳

彼が私にいつも言う言葉だ




「いい加減にしてよ!!

青峰君のバカ!!!」


ここは学校の屋上

生憎、私と青峰君しかいないので大声を出しても変な目で見られない


青峰君はいつものように私にブス、貧乳と言うが……


さすがの私も堪忍袋の緒が切れた



「ブスだの貧乳だの……

女の子に対する言葉じゃないでしょ!!」


私は怒っているのに青峰君ときたら、飄々とした態度でえっちな本を見ている


「うるせぇな

だってほんとの事だろ」


「最低!!!!


………今吉さんなら、こんな事言わないのに……


この前なんか、可愛いって言ってくれたし



私の事嫌いなら、はっきり言っ」



言って！

そう言おうとしたが、青峰君の唇によって遮られた



触れるだけの優しいキス


普段の乱暴な青峰君からは想像もつかない程の優しい、壊れ物を扱うようなキス



私は何か言おうと口を動かすが、言葉が出てこない



「……別に嫌いとは言ってねぇだろ






早く気づけよ、バカ」



そう言い残し、青峰君は屋上から出ていった


私は顔を真っ赤にして、その場に座り込んでしまった




「……ど、どういう意味よ」

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