【HQ】シンデレラ物語。

LIFE.25 ページ25

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「君が立花Aさんか」



如何して、こうなったのか。

そんなもの私にわかるわけがない、

けど、私は初めて流れに身を任せることが


どういう事なのかを知った


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「はい、お初にお目にかかります」

「そんなに畏(かしこま)らなくても良い」



目の前には日向父と影山父

テレビで偶に目にする超お金持ち



「ご存知かも知れませんが立花Aと申します」

「こちらこそ、これからも息子を頼むよ」




にこやかに笑う日向父と影山父

逆に怖い。




「実は君の家とも提携したいと思ってね」



影山の父は凛とした声でそう言った

なんて答えるか、全神経を集中させて考える



(いっそ、金持ちじゃないですって言うべきか)


ただ問題なのは、

この二人のいう金持ちじゃないのレベルの高さ



.


「申し訳ありません、父は他社との経営を決められるほど良い立場にいる訳ではないので…」



嘘じゃない

どちらかと言えば事実




「安心してくれて構わない、我が社の申し出を断るような所は無い」


断言出来るあたり流石だと思った

格の違い、とでも言うべきか




「……わかりました、考えさせてください」



勿論、一生答えてやるつもりはないが。

あと二年引き伸ばせばエスカレーターで大学進学をしない限り、もう関わりはない



「いい返事を期待しているよ」




.


(神経すり減らしそうだわあ)


しかも五本指に入るほどの

……日本を代表する家の人との対面



「次回までに断り方考えとこ……」

「断るの？日向と影山の家と提携する何てキミの家にはメリットしか無いデショ」


「お前は私がどんだけ貧乏か知ら……は？」



バッと後ろを振り向けば月島

コイツ何時からいた？


パネエっす、月島氏



「じゃあキミが建ててみれば？」

「金がないから無理」


「僕の家で支援してあげてもいいケド？」




嫌な訳じゃないけど、無理

もし失敗したら洒落にならない授業料は


十中八九払えない



「それでキミの作ったトコと提携してもらえば良いんじゃない？」

「失敗しそうだから無理」


「日向、王様は来年にはこの学校のツートップ」



及川先輩が卒業する今年

つまり来年には現状日向と影山はツートップ


月島の言う事は間違ってない



.


「キミ程度の失敗位何てコトないデショ」

「……お前、現実をなめ過ぎ」



私は月島の横を通り過ぎて奥に見える

風紀委員の所に合流した


お金持ち思考は私には理解出来そうに無い

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