【HQ】シンデレラ物語。

LIFE.20 ページ20

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ある日の風紀委員会の会議中

黒尾先輩の一言から押し付け合いが始まる



『なあ、朝の門の前の頭髪服装点検』

ーーー曜日で適当に決めね？



今思えば、あの人は勝つ自信があったのだろう

時は遡ること数十分


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「クロ…明日早く来てね」

「あー……明日って俺だっけ」

「……うん」



何時もと同じ放課後だった

それが偶々今日は黒尾先輩の番になった

それだけ



「面倒くせえなあ」


頭をガシガシと、かいて足を組んだ

この人なんで、こんなに偉そうなんだろう



「なあ、朝の門の前の頭髪服装点検」

ーーー曜日で適当に決めね？



この一言から室内の空気が一変した

賛成反対者、共に出たものの賛成者多数により


ジャンケンで曜日を決めることになった



「どうしよう園田ちゃん、私ジャンケン弱い」

「大丈夫だよ！！私も強くないし、ね！」



運も力のうち、なんて言うけど

生まれ持った勝ち組と負け組では天と地


励ましにもならない



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結果は、

私は水曜日と金曜日



「クソ尾先輩と西谷先輩よろしくお願いします」

「おう、よろしくな！！」


爽やか西谷先輩に対し、黒尾だけに真っ黒なオーラを醸し出している真っ黒尾

対照的にも程がある



「クソ尾先輩、西谷先輩を見習えよ」

「敬語は何処行ったのかなあ？クソバナァ」


「敬語は旅に出ました」


私達の馬鹿馬鹿しい会話に孤爪先輩が

ちょっとだけ笑っていたので良しとするか



「お前は園田ちゃんを見習え、クソバナ」

「良いですよ？」


きゅるるん、ふわふわ

みたいな顔をして、おさげをとって可愛こぶる



「どうですか、”クロ”先輩」


クルリと一回転して周りを見渡すと

完全に白けていた


なにこれ公開処刑？


何も言わずに三つ編みし直して椅子に座る



「……そんなに白けるほど、ブサイクで本当にスイマセンね！！」

「Aって髪下ろすと、印象変わるな！」



西谷先輩の尽かさずのフォロー

やっぱ良い人だ、この人


私のスベりにも対応とか何それ、良い人



「三つ編み、似合ってるけどAは下ろしてるのも可愛い……と、思う…よ」

「こ、こ、孤爪先輩大好きです！！」



不器用な優しさがちょっと痛いけど

嬉しいものだなあ


ブサイクにもフォロー神様か紳士か



「俺も……Aの事嫌いじゃないよ…？」

「カッコよすぎて発狂しそうデス」


「クソバナさんってバカなの？」


月島の言葉を無視して孤爪先輩に只管に萌えていた私だった



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