花と華【銀魂】 (ページ40)

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数時間後。
宴もほぼほぼ終わり、みんな酒ですっかり酔いつぶれてしまった。

『全く！こうなると片付けは、飲んでない私がするしかないんですよねー』

ぶつくさと文句を言いながら、ちらかった食器を片付けていると、後ろから伊東先生の声が聞こえた。

「手伝おう。僕はそれほど飲んでいないからね」

『伊東先生！あ、じゃあここの食器、2人で運んじゃいましょう』

「ああ。じゃあ僕はこっちを持とう。君はそっちを」

廊下を歩きながら、しみじみと伊東先生の紳士さに感動する
伊東先生の持っている食器は、普通の食器よりも少し重く、沢山持って運ぶには、少し大変だったのだ。
何も言わずそういうことがサラッと出来る伊東先生……かっこいい……。

食堂に食器を置き、部屋に戻ろうとすると、伊東先生が切り出した。

「少し厠に行ってくる。戻ったらまた手伝うよ」

『あ、はい！ありがとうございます』

伊東先生が角を曲がるのを見送ると、私も部屋に戻って片付けを再開する。

「んん……んぁ、A……」

『総悟隊長。その酒瓶もらいますよ、片付きませんから』

「嫌でィ……これは、俺の酒でィ……」

『はいはい』

寝ぼけてる総悟隊長から酒瓶を抜き取り、他にもあちこちに散乱した瓶を拾い上げ、廊下に出る。
ゴミ捨て場の方に向かおうと角を曲がると、土方さんと伊東さんが話しているのが見えた。
なんとなく感じた殺気に思わず身を潜める。声はあまり聞こえなかったが、その中でも1つ、とてもはっきり聞こえたものがあった。

「「いずれ、殺してやるよ」」

ぞわ、と凍るような寒気を覚えた私は、違う道からゴミ捨て場に向かった。