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会いたいかと聞かれて
会いたいって言ったら
嘘になってしまうかもしれない
『あー!でも会いたい!
小さい頃から顔が整っていたあの子が
今ではどんな顔をしているのか見てみたい!!』
名前も年齢も知らないし
…本当の本当に、
"テニスの経験を積むため"に海外に行ったとき
出会っただけなんだけど。
U17日本代表
合宿への誘い、
そして海外への遠征
…そこで"色々"あって俺だけ先に帰って来た。
その日から、もうテニスはしていないよ。
不二「うーん……天海兄さん、
その子はテニスをしているんだよね。
僕、テニス部だから…少し遊びに来てみない?」
『えっと…青春学園中等部の、テニス部に?』
不二「うん」
『まあ……そうだね、
忘れられるかもしれないし』
不二「(……失恋?)」
ーーーーーー
【不二side】
兄さんは後から来る、
と一度家に戻った
…天海兄さんから聞いたことから
僕は越前じゃないかとすら
思い始めているんだけど。
まあ、
それは直接見てもらえば良いよね。
不二「あ、竜崎先生。
今日、僕の知人が見学に来るそうです」
竜崎「ほう?部活見学か。
もう中学校の見学とは、早いのう」
不二「いえ、
きっと竜崎先生も知っていますよ」
竜崎「……?」
首を傾げた竜崎先生をそのままに
僕はまた練習に戻った。
そう言えば、
噂の越前は何処だろう。
…遅刻か。
【Aside】
少し遅れていった部活見学
上がっていた息を整え
いざ、入陣。
「ねぇ、アンタ」
かと思えば、
話しかけてきた一人の坊や。
……。
「アンタ、
俺とどっかで会った事ない?」
『んん……?会った事?』
発展途上の上背
そのテニスラケットは
きちんと身の丈に合っているのか。
『ない、んじゃないかな』
「………そ」
んー………。
可愛くなったなあ、あの子………。
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作者名:y | 作成日時:2024年3月26日 12時