溺愛【越前リョーマ】 (ページ1)

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綺麗な黒色の髪
大きく綺麗な三白眼

初めて見た時、全て奪われたような気がした。

「天海(あまみ)さん……」

小さな声で俺を呼ぶ
目が潤っているような気がした
可愛い、泣いているのかな

『大丈夫、会えなくなる訳じゃない。
君も日本に来たら話せるから、な？』

いずれ彼も日本に来る

そうわかっていなかったら
俺はこんな引越し了承していなかった。

「でも……」

『ほら、泣くなよ。もう小学生だろ？」

「天海さん、俺、日本に行ったら…
もう一回、戦ってくれる？」

『もちろん。だから、また会おうね』

お別れの時間だ。

手を振って車に乗り込み、
俺は日本へ引っ越した。

ーーーーーーー

数年がたった今、
あの子の顔はあまり鮮明に思い出せないけど

『…それが初恋だったなぁ♡』

不二「…そうなんだ。
まあ、会えると良いね」

『不二、

君が俺に会いに来たって事は
それが聞きたかったんじゃないの？』

不二「うん……でも

天海兄さんの話を聞く限り、
今、僕の思い当たる子は違うのかもしれない」

『ふーん。

まあ、俺もそんな簡単に
会える訳じゃないって知ってるけどさ』

不二「じゃ、僕はこれで。

部活がない日、
今度は僕の話に付き合ってね」

『はいはい。』

…部活、か。

あの子の年齢は聞いてなかったけど
今の俺を知ったらがっかりするだろうなぁ。

悪いけど、彼にとっては
会わない方が良いのかもしれない。

『……肩壊して
もうテニスできないって知ったら、

あの子はどんな顔をするんだろうな』

驚いた顔も見てみたいかもしれないけど。