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「っ、ぐ...っばか、せ、んらのばか」
「かわいー、キス程度でへばってたら生きていけへんよ」
肩で息をするAの上に馬乗りになり、センラはカラカラと楽しそうに笑った。
彼女の頬に手を当て、優しく頬を撫でてまた笑みを深めるセンラに置いていかれた坂田は青筋を立てた。
「ストーップ!あかん、ダメ!これ以上はあかん!」
「ごめんて...俺もそこまでするつもりなかってん、ちょっと可愛くて意地悪したくなってもうたわ」
「もー...とりあえず日付も変わってるし寝よ、終電もないし」
「敷布団1枚しかないから坂田ソファな、Aはベッド使ってええよ」
そっとAの上から退くと、センラは自分の髪を整えながら言った。
センラと坂田の会話が聞こえはするが頭に入ってこないAの顔をちらりと覗き込み、彼はくすりと笑う。
「お風呂、温めといたから先入りや。女の子優先な」
「え、あの」
「それとも一緒入る?洗ったげるよ」
「いや、いい...!いい、から...!」
がばっと起き上がったAの顔の赤さを見てセンラがまた笑う。
まともに彼と目も合わせられなくて下を向いた。
「着替えは適当に置いとく、下着はコンビニで買ったのがあるからそれ置いとくよ」
「あ、うん...」
センラに流されるままにAは脱衣場へと案内され、ドアをパタンと閉められてしまった。
「...なんでそんな準備良くあるんだろ」
独りごちたAのドアひとつ隔てた先に、口角を上げて笑うセンラがいた。
「...元から泊めるつもりやったに決まっとるやろ」
ほんま鈍いなぁ。そこが可愛いねんけど。
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ちょこ - 更新が止まってます!戻ってきてください!続き楽しみに待ってます!(´;ω;`) (2022年7月10日 22時) (レス) @page18 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
ウル(プロフ) - めっちゃ面白かったです!応援しています!更新して下さるのを待ってます‼︎ (2021年11月17日 16時) (レス) @page18 id: 1d0d36f0fe (このIDを非表示/違反報告)
ぴっぴ - もう更新はされないのでしょうか...? (2021年10月16日 2時) (レス) id: 359457b5e0 (このIDを非表示/違反報告)
Haoto-ハオト(プロフ) - めっちゃ面白いです!!更新頑張ってください!!待ってます!! (2021年6月8日 5時) (レス) id: 17268be681 (このIDを非表示/違反報告)
リア - ファッ…凄い!凄く面白いです!こんなに夢中になった夢小説久しぶりかも…!自分のペースで頑張ってくださいね。応援してます! (2021年4月5日 22時) (レス) id: bba845c06e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かしや | 作成日時:2021年1月31日 17時