【獄都事変】獄卒に入りました

45*305号室 ページ46

「ナイスタイミングだったね、斬島」


「…おかげで刺されずに済んだ」



ツルハシ…あった。



「やっぱり、田噛にはツルハシが一番だなあ！」


「あぁ？うるせえ」


『ふぅ…良かった』



こっちは亡者目当てだ。


鏡なんか興味ねぇっつーの…。


厄介だったな。



「田噛も来たことだし、行こうか」


「だるい…」


「それ聞き飽きたー！！」


『こっちまでだるくなりそう…』



だって、だるいじゃねぇか。


俺に向いてねぇし。


…。



「じゃあ、開けるね」



ｶﾞﾁｬｯ



…気持ち悪いな。


うじゃうじゃといやがる。



「おっしゃああああ！！！」


『！！？』


「平腹、黙れ」



うるせぇ、耳鳴りがするだろうが。



「平腹と田噛はそっち、俺とAと斬島はこっち、いい？」


「なんでコイツと…だるい、平腹殺ってこい」



早く終わらせてぇけど、面倒くせぇな。


なら、コイツに任せたほうが俺が楽だ。


壁に寄りかかり、平腹が亡者を潰してるところを見ていると…



『田噛？生きてますかー』


「んっ、何だよ。生きてる…うるせぇな」


『ストレス発散しないの？』


「何をしようと俺の勝手だ」



うるせぇ奴、しかも女。


やる気なんで出るか、面倒くせぇもんは面倒くせぇし。


だるいもんはだりぃ。


マイペースなんだよ。



「田噛ー！殺ったぞ！！褒めて！」


「自分で褒めろ、気持ち悪ぃ」



誰が褒めるか、新人の奴にでも褒められろ。



「自分で褒めろ？？オレ頑張ったな！！」


「ふぅ、この部屋も完了」


「平腹、どうした？」



あぁ、ねみぃ。



「田噛が褒めてくれねぇから、自分で褒めろって言われて自分で褒めた！！」


「…ほぅ…、頑張ったな」


『次も頑張ろう』



俺は何もしてないがな。


とにかくこの任務を終わらせて、寝てぇ←


自己中？


はっ、聞き飽きた←



「次は…309号室だね」


「まだいるのか」


「あぁ、後何千体はいる」



千？…気持ち悪いほどいるじゃねぇか…。


ほどじゃなくて、気持ち悪いな。



「多分、テロとかそういうのに関わってくるんじゃないかな」


『あぁ、なるほど』


「でも、ホテルは綺麗に残ってるぞ」



俺は欠伸をし、あいつ等に着いて行った。



「えっと…ここかな？」


『うん、ここだね』


「亡者待ってろおお！！」


「待つ前に、中にいるんだが」



…面倒事はごめんだ。


殺るか、俺も。


ーーーーーーーー

Next

Aside

46*309号室→←44*偽り鏡

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す