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龍友はスマホで時間を確認する。
目覚めるには少し早い朝方。
あいにく今日も仕事だ。
「あの、本当にすみませんでした」
「お気になさらず」
「もうほんとに申し訳なさすぎて…」
昨日は甘えに甘えてそのまま寝てしまうし、迷惑かけたどころの話ではない。
まして、相手からすると自分は見知らぬ男だ。
相当気を遣わせたに違いない。
「誰でも弱まる時はあります。誰かに頼るのは悪いことではありませんから」
「…本当にありがとうございます」
申し訳なさは心に残ったままだが、いつものどんよりとした憂鬱な気持ちは無くなっていた。
むしろ、清々しさを感じるほど。
「今日もお仕事ですか？」
「はい…。すみませんきちんとしたお礼もできずに」
「気にしないでください。
その代わり、今日も元気にお仕事頑張ってください」
この人の優しさは間違いなく僕を救ってくれた。
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作者名：秋(シュウ) | 作成日時：2018年6月29日 21時
