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いや、カップルじゃん。
***
ア〜課題やりたくねえ〜やらなきゃいけねえ〜
もうすぐ8時じゃん!よし、やろう。心に決めた。8時から始めよう。
うだうだとパジャマ姿でベッドに張り付いている時だった。
ピコン。
[ スナ が 友だち追加しました。]
「………!?」
スマホを投げるように置く。
ふかふかの枕に沈んだ瞬間、また音が鳴った。
ピコン。
ピコン。
[ Aちゃーん ]
[ 助けてー ]
『スナ』なんて名前の友達は、私の中で一人しかいない。
水面に浮かぶように静かに送られてくるメッセージ。ダーリンは確かに助けを求めている。
ヘルプLINEにはすぐ返信するのが私のポリシーだ。
[ どうしたの? ]
[ 眠れなくなっちゃったの? ]
[ 子守唄うたってあげようか?? ]
完全に舐め腐った返事をすれば、すぐに既読がついた。
[ いや、この時間に寝るとか健康優良児すぎな ]
[ 助けてって言えばすぐ返信くると思って ]
[ ごめんね 話したくなっちゃっただけ ]
なるほど、話したくなっちゃったのね。
話したく……なっ……私と?私と???
「ウッ!!!!!」
胸を抑えてうずくまる。可愛い。なんて可愛いんだ。
しかも『話したくなった』じゃなくて『話したくなっちゃった』。あざとい。可愛い。500億点満点。
[ 課題終わってないからちょっとだけね ]
[ えーじゃあ通話しよ ]
[ お前の声を聴きながら勉強集中出来るわけないだろ ]
[ ドキドキしちゃうんだね ]
[ その○○しちゃうって言い方可愛いからやめて]
結局課題に手をつけたのは9時を回ってからだった。南無。
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作者名:- | 作成日時:2020年4月25日 14時