自分を大事にしてくれてるって思ったならその人を護りなさい ページ30
ドンドンと花火が上がり、人々が花火に視線にいっている間
Aは自販機の前で固まっていた。
なぜなら、
(近藤さんもお茶いるかな……)と考えていたからだった。ちなみに土方の事は本気で忘れているのだが、ここだけの話。
彼女が数分、悩みに悩んで…
(買おう!)
そう決めた。
彼女は育った環境が環境なので、無駄遣いは決してせず真選組に来る前の稼いだお金も全て貯金していた(そしたら何故か貯金が趣味と化していた)
だが、こんな自分を引き取ってくれた恩師(近藤)にお礼がしたくてここ最近は渡す物を考えていた。
ちなみに自販機については土方が前やってた為、(脇だけ洗っても汚い所は汚いです より)大体は分かった(目がいい)
千円札を入れてお茶二本買った。
その時、ドォンと大きな音が。
すると誰かの声が聞こえた
「テロだ!」
「攘夷派のテロだァァ!!」
人々はあちらこちらに逃げていく
「……」
彼女は近藤の所へ戻ろうとしたが、土方の事(+言葉)を思い出した
────「ここに入る前がどうであれ、今のテメェは市民と同じだ」
彼女は市民に紛れ、流れに乗って走った。
勿論、慌てている『演技』をして。
「!」
彼女は逃げる人々を見ながら、ある男を目撃した。
───「高杉晋助。依頼書に書いてた…テロリスト」
彼女は土方に『殺し』は禁止だったが、『何かを投げる』のはダメだとは言ってない
『手出禁止』そう言われたら彼女はこのまま、見てないフリして市民に紛れ逃げる。
しかし、彼女はどうしても今回許せなかった
────近藤さんにお茶、あげようと思ったのに
くだらないかもしれないが、彼女の過去を思い出して欲しい。
こう思うのは自然。
Aは先程自分用に買ったお茶を高杉に向けて投げた。
殺意を抑え込むなど、彼女にとっては朝飯前
高杉は自分に届く前に避けて他の人に当たったが、誰だと探索した
しかし、Aは市民に紛れて逃げている挙句、殺気すらも感じさせない彼女
高杉は気になりながらも、見つける事は出来なかった
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「Aちゃん!逃げれたのか!」
「はい。お茶、買ってきました」
「エッ俺にくれるの!?」
「…その、私を…拾ってくれて、ありがとう…ございます」
近藤の周りに池が出来たのは言うまでもない
土方「お前、自分の分は?」
「高杉とかいう男に投げてやった」
土方「後で詳しく話聞かせてくれ」
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作者名:鬼魂子 | 作成日時:2023年4月7日 23時