脇役少女と自称ヒロイン【歌い手】

36話 ページ38

『じゃあカラオケ行こうか！』



お兄ちゃんの一言でみんながカラオケに行くことを思い出した。



空音ちゃんのかわいさで忘れてたよ。



『デパートの6階のところだよ。』



ああ、あそこか。私は空音ちゃんと話しながらデパートに向かっていた。



『あれぇ？Aちゃんと空音ちゃんだぁ！彼方達もいる！』



『彩愛おねーさん、待って……はぁ……はぁっ……』



『置いてかないで……』



あれ？おかしいなぁ？クソインと萌音ちゃんと結萌ちゃんの声が聞こえるなぁ？



耳がおかしいのかなあ？



『置いてかないで！Aちゃんのいじわる！』



(・３・)アルェー どうしちゃったのかな？



『Aちゃん……』



空音ちゃんが不安そうな声をだす。



『Aちゃん！無視しないでよぉー！』



思い切り肩を引っ張られた。



ずいぶん、私ばかりに話しかけてくるね？



｢あっ！ごめんね！空音ちゃんと話していて気づかなかっ……えっ？｣



私はクソインに言おうと後ろを向いた瞬間、絶句した。



なに！？その服！



空音ちゃんも絶句している。



後ろを向いて気づいたけれど、みんな裏路地に隠れてた。お兄ちゃんに至っては彩愛に殺気を飛ばしている。



クソインが着ていたのは、ロリータファッション？



しかもなんか子供っぽい……幼稚園児がお遊戯会で着るやつみたいな。



『彩愛おねーさん……！追いついた！あれ……？A先輩！こんにちは！』



『あと空音ちゃん、久しぶり……』



萌音ちゃんと結萌ちゃんもきた。



結萌ちゃん……？久しぶり……？



『あっ！結萌ちゃん、萌音ちゃん！久しぶり……！Aちゃんと知り合い？』



『転校先で知り合った先輩だよー！』



わたしの周りの人間関係……すごっ！



隣では、彩愛に殺気を飛ばされている空音ちゃんがいる。



空音ちゃん、何も悪くないじゃん……



私は一ノ瀬くん達にSOSを出した。



『2人ともーカラオケ行こ……彩愛？友達とお出かけ？』



一ノ瀬くんが助けてくれた。



『あっ！彼方ぁ！♥一緒に行こうよー！』



(ㅇ ㅅ ㅇ)コイツ…



『悪いけど……みんなで出掛けるから……彩愛だって、友達と出掛けてるでしょ？』



『ふぇっ……ｸﾞｽｯ……私……そんな迷惑なんだぁ……ｸﾞｽｯ……』



(´^ω^｀)ﾌﾞﾌｫwww 街中で泣く高校2年生……



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