21話……阻止する者【鈴菜】 ページ22
うらたsaid
紀花の無事を祈りながら俺は走る。
紀花！無事で……
『あのっ！浦田君……ちょっといい…かな？』
走っている時に横から声をかけられる。
聞きたくもない、茉友の声だ。
俺は聞こえないフリをして空き教室まで走る。
『紀花！大丈夫か！？』
そこには倒れている紀花と一ノ瀬彼方がいた。
『やっときた。鈴瀬さんいまは意識がない。』
『そんなの分かってる。何があったんだよ！』
俺は無意識の間に一ノ瀬彼方に飛びかかっていた。
『俺は何もしてない。』
違う！違う……聞きたいのはそんなことじゃない。
紀花が無事か聞きたいんだ。
『落ち着いて？鈴瀬さんがこんなことしてるのは？』
一ノ瀬が紀花の腕を見せる。
紀花の右腕にはたくさんの切った痕があった。
『……………………。』
『心当たりはあるみたいだね。
鈴瀬さんさ、夏でもハイソックス履いてるでしょ？
ほら足も…………。』
一ノ瀬は紀花の靴下をまくった。
そこにも切った痕があった。
『…………………………。』
『だんまりか……俺が今みたのはこの小さいカッターだけど、
鈴瀬さんが他にも何かそういうの持ってるとか知らない？
こんなにしてるなら1本どころじゃないと思うよ？』
『……紀花の胸ポケットにいつも細いものが入ってる。
あと、いつもポーチの中にハサミとカッター、絆創膏と消毒薬が入ってる。
多分……切るために。』
一ノ瀬が胸ポケットを探るとカッターが3本とスカートのポケットにはカッターが2本入っていた。
分かっていた。紀花の様子がおかしくなるのは。
紀花が花楓にまで嘘をつくのは始めてみた。
よく考えたら紀花が夏でも半袖のYシャツを来てるところを見たことがないし、
一緒に出かける時も半袖を来ているのも見たことがない。
夏にプールに行った時もパーカーを脱がなかった。
おかしいとはわかってたのに！
『なるほどね……
結局、鈴瀬さんは何でこんなことしてるの？』
『……せいだよ』
『…………なんて言った？聞こえなかった。』
『お前らのせいだよ！
お前らが……紀花も花楓も悪くないのに！
緒方茉友なんかの味方になりやがって！
花楓が……！
あんな奴の味方になるとか……お前らほんとに意味わかんねぇよ。
あんな奴のどこが良い奴？優しい奴？
馬鹿な事言ってんじゃねぇよ！』
＿＿＿＿＿＿＿＿
文字数！
つい熱が入ってしまった！
22話……味方やら敵やら【澪音】→←20話……一ノ瀬彼方からの電話【澪音】
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白夢＠元ＹＵＭ！Ｎ(プロフ) - 続編のパスワード、教えてください！ (2018年3月5日 22時) (
レス) id: 9297756232 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこ(プロフ) - すみません！続編が見たいのでパスワード教えて頂けますか？ (2018年2月24日 12時) (レス) id: 34e064dbcd (このIDを非表示/違反報告)
みれん(プロフ) - すいません！続編のパスワードを教えてください！面白いので続きが見たいです！ (2018年2月15日 20時) (レス) id: 9aa99ed309 (このIDを非表示/違反報告)
彩華 - この話とっても好きです！鈴菜さんのプロローグは見たのでれいんさんの続きを楽しみにしています！ (2018年1月29日 19時) (レス) id: dde944c776 (このIDを非表示/違反報告)
鈴菜(プロフ) - みれんさん» ありがとうございます！続編お待ちください！ (2018年1月26日 23時) (レス) id: fc8e34d433 (このIDを非表示/違反報告)
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