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青ざめたまま、振り絞るようにして問う。
「……それ、は、リヴァイに話すんです?」
「リヴァイに?」
きょとんとした声に、カッと血が上った。
「とぼけるなっっ!!その情報で私を脅す気なんだろ!?
何を要求する?出ていけ、か?それとも有無を言わさず晒し首?
そりゃあそうか!法外の取引に加え、身分も偽っていたんだ。クビどころの話じゃないよな!!」
言い切って、急速に熱が冷めてく。
きっとこのことはリヴァイの耳にも入ることになるのだろう。
そうなったら……まともに顔を見ることができないな。
どれだけ想っていても、この気持ちがどれだけ本物だろうと、私がしたことは確固たる”だまし”。事実が明るみに出れば、私の信用は0だ。
「……あんたはどう思った?私がアヤメだと知って」
別に知りたくもないことを、無気力に聞いてみる。
もう敬語だって必要ない。どうせ私はここからいなくなるんだから。
なかなか返事が来ないものだから、しびれを切らして詰め寄った。
「ちょっと、何黙って……」
「すまない」
拍子抜けに飛び出した謝罪に、私は訳も分からず固まった。
何が??あ、私を処分することに少なからず罪悪感みたいなのを感じてんのかな。
「……かまをかけたんだ」
「………………エ?」
”カ マ ヲ カ ケ タ ン ダ”……??
瞬時には理解しえない言葉を放った張本人は、気まずそうに視線を下に向ける。
おい、なに目ぇそらしとんじゃごら←
「ハンジからは何も聞いていない。そもそもハンジが君の正体を認識していることすら知らなかった。
先程ハンジの名前を出したのは、ほんの気まぐれだ。反応を見たかった。
まさかこんな核となる部分が暴けるとは……私にも用意が出来ていなかった。すまない」
2度目の謝罪を耳にしたところで、ようやく状況が分かった。
ハンジ分隊長は何も関わってなくて……私が、1人で口走ってしまったということ。
「君に良く思われていないのは重々身にしみていた。それ自体は珍しいことでは無いが……そうか」
落ち着き払って、ふっと息を吸う。
「君が、アヤメだったのか……」
何も、言うことが出来なかった。
踊らされたことに、文句の1つくらいぶつけたいものだ。
でも、そう、現状は何も変わっていない。
私の正体が、バレてしまった。
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あずきいろ
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より(プロフ) - 美竜(ミリュウ)さん» コメントありがとうございます!更新ひどく遅いのに、今も変わらず見ていただけて感謝に尽きます…!2つ目のコメはリクエストでしょうか?事故〇〇というと、事故ハグや事故チューなどのラッキーアクシデントの類を指していますか? (2019年8月16日 11時) (レス) id: ac4384d703 (このIDを非表示/違反報告)
美竜(ミリュウ) - 続きですみませんがいつか事故〇〇←〇〇は何かをお願いしていいですか? (2019年8月16日 10時) (レス) id: b33ef74fc2 (このIDを非表示/違反報告)
美竜(ミリュウ) - 夢主が、夢主が倒れたァア(´;ω;`) (2019年8月16日 10時) (レス) id: b33ef74fc2 (このIDを非表示/違反報告)
より(プロフ) - 伝説のパンダさん» ありがとうございます!!幼馴染みは私も憧れます笑。たくさんのお褒めの言葉、嬉しすぎて涙腺崩壊!頑張っちゃいます!! (2019年2月7日 7時) (レス) id: abaeb80319 (このIDを非表示/違反報告)
伝説のパンダ - とても面白かったです!幼馴染み。。。いいなー。。リヴァイが夢主ちゃんを大切にしている感じが最高です!ずっっっっーと!応援してます!番外編(?)の、喧嘩、いいですね!兵長可愛いです!これからも、頑張って下さい! (2019年2月4日 23時) (レス) id: e7cf133723 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:より | 作成日時:2018年9月22日 23時