砂時計は刻々と。 《1》 ページ9
⚠注意⚠
★死ネタです
★超シリアスです
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もし、もしも。
俺に時間がもっとあったなら
貴方達を元に戻せるでしょうか?
また笑いあえるでしょうか?
一緒に、居れるでしょうか?
そんな事はただの言い訳にすぎないけど。
分かっている。分かっているんだ。
どんなに考えたところで
動きはじめた砂時計は止まらないなんてこと
・.━━━━━━━ † ━━━━━━━.・
黄「せーんぱいっ!」
部活が終わり、皆が片付けをしている頃
俺はボールを磨いている笠松先輩に声を掛けた
笠「あ?何だよ」
仏頂面だが、ちゃんと返事を返してくれる先輩が
大好きだ。もちろん他の先輩も皆
ダメ元だけど質問をしてみよう
黄「片付けが終わったら…1on1付き合ってもらえねっスか?」
笠「部活終わりでよくそんな体力あんな……
しかも足だってまだ完全じゃねぇだろ?
ダメだ」
思っていたよりも、早く即答される
やっぱりなぁ…なんて思いながらも少し残念
そりゃ、オーバーワークなんてしたせいで
試合中に足を痛めた俺みたいな馬鹿、仕方ないけどさ
でも、最後かもしれないから。
先輩と1on1できるの最後かも、しれないから
* * *
俺は、重い病気を背負っていた。
気付いたのは確か中3の頃だった
いつも通り、部活を途中で抜けて仕事に行き
家への帰路へついていた頃
突然、頭痛に見舞われた。
家につく頃には治っておりあまり気にとめなかった
その日は疲れていた事もあり
目を閉じると吸い込まれるように堕ちていった
その翌日。いつも通りの時間に起きて部活に行った
いつも通り、本当にいつも通り練習をしてたら
ボールや周りに居る人皆が二重になって見えた
ボールがどこにあるのか分からなくなって
触れることすら出来なくなってしまった
赤司っちに少し休むよう言われてベンチに座ってた
そしたらワイワイ騒がしかった体育館の音が
聞こえなくなって、代わりに聞こえてきたのは
キーンっていう甲高い音だった
特に反応はしなかったけど…怖かったなぁ。
まぁ耳鳴りはすぐに収まったけど目眩は長かった
で、一番酷かったのはその何日か後。
その日は祝日で学校も部活も仕事もお休みだった
久し振りに何もない休日だったから家でのんびりしてた
そこら辺にある雑誌を読んでると……
急に、足や手に力が入らなくなった
自分は動かそうと思っているのに動かせない
まるで、自分の腕じゃないみたいに。
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作者名:みそらーめん | 作成日時:2016年11月25日 1時