お狐様を讃えましょう 《7》(更新停止) ページ8
黒「これって…練習並みにキツイですよね」
黒子はぜぇぜぇと肩で息をしながら膝に手をついている
『キセキの世代』の中でも黒子は一番体力がない
だが、そんな黒子以外にも肩で息をしている者がいる
緑「お、おかしいのだよ…」
“こんな山道”と続けようとしたのだろうか
だが次の言葉は荒い呼吸に全て掻き消された。
皆が息を荒くさせている時、何故か赤司だけは
涼しい顔付きをしていた
赤「こんなんでへばっていたら狐に逃げられてしまうよ?」
赤司は呆れた顔で汗だくな皆を見やった。
すると、はぁと息を整えてからまた山道を
登り始める。
早歩きで登っていくと…
−カサッ
青「!!」
右斜め上の方から草木のかすれる音がした。
一番初めに気付き、反応したのはやはり青峰だが
青峰はキセキの世代いちの野生児と言われ
音や気配に人一倍敏感なのだ
青「あっちだ!」
青峰は大きい声で皆を誘導すると一目散に駆け出した
その後ろからは「待つのだよ!」等と聞こえているが
青峰は知らんぷりで走っていった
−青峰 大輝side−
今、微かだが音がした。
多分、狐の移動している音だろう。
一目散にそちらへ駆け出すと何やら声が聞こえてくる
だが、俺にとっては狐の方が大事なので
無視して走るスピードを上げる
しばらく走っていると立派な神社の鳥居が立っていた。
こちらは神社だったのか…
と思い見上げていた首を真正面に向ける。
その途端、俺の目は吸い込まれるようにその標的を見つけた
金色の髪は日光でキラキラと光り
心地よい風でサラサラと揺れる
時折見える耳にはこれまたキラキラしたピアスが
つけられており、それはそれで色気を誘った
巫女の服を着ており、スタイルが良い事が服上からでも分かる。
だが、重要となる顔は狐の仮面によって隠されていた
ふと、相手がこちらを向き、視線があった気がした
ドキリ、心臓が飛び跳ねる様に急速に動きはじめた
初めてのことに焦り、胸付近を握る
視線があったままお互い逸らすことをしない
−ドンッ
誰かが背中にあたった。
だが俺にはその事に対しても声をあげず
視線を外すことをしなかった。
勿体無い、と思ったのだ。
黒「うわっ!ちょ、いきなり立ち止まらないでくださ…!」
テツがなんか言ってるけど、もはや何も聞こえない
相手は綺麗なんて一言で表せるほど程度じゃない位
美しかった。
皆も気づいたのか息を飲む音が聞こえる
まず、聞きたい。
青「お前は…誰だ?」
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作者名:みそらーめん | 作成日時:2016年11月25日 1時