お狐様を讃えましょう 《2》 ページ3
少年達は現在、部活終わりの疲れを持ちつつ
部活終了後に行う片付けを実行し終えた所だった。
辺りは少し暗くなりはじめた所だったので
丁度いい時間だと監督から解散の合図が出た
これが冬だったら、もうとっくに帰っているだろう
他の部員は既に帰っており静かな体育館に
残っていたのは例の『キセキの世代』メンバーのみだった。
紫原や青峰は冷たい体育館の床が気持ちいいのか
お腹をくっつけ寝転んでいるし
赤司や緑間はなにか話し合いをしている
黒子はというとドリンクを飲み有意義な時間を過ごしていた
そんな時、なにやら話し終えたのか
赤司 征十郎が少し大きめの声で話を持ちかけた。
赤「そういえば、近くの神社で狐が出たらしいよ」
話の内容的には驚くべき事なのかもしれないが
『キセキの世代』と呼ばれる者達は
特に興味を持った反応を示さない。
そして冒頭へ戻るのだった。
黒「青峰君の“いいこと”は“悪いこと”の間違えなので
皆さん気を付けてくださいね」
緑「そんなことは承知しているのだよ」
紫「そうだよねー」
赤「一緒に居ては嫌でも気付くことだろう」
青「てめぇ等はっ倒すぞ!」
赤「ほぉ?やってみろ大輝」
青「申し訳ありません」_○/|_ 土下座
くだらない会話の中にも赤司 征十郎の威圧感は
発揮されるだ
冗談でも赤司に「殺す」等否定するような事は言えない
言ったら最後、生きては帰れないだろう
緑「で、青峰。その“いいこと”とは何なのだよ?」
これをやっていても話が進まないと察知したのか
緑間 真太郎は恐る恐る話を切り出した。
彼は独特な性格を持ち合わせているが
それに加えて、空気を読むのが一番上手い人間でもあるのだ
青「あぁ。ちょっとこっち来いよ」
ひそり、とまた声を潜めてメンバーを呼びかけた
他に人が居ないのだから別にいいだろう?
とは思うが、誰も口にはしなかった
皆が皆、彼の頭のネジが緩んでいること
承知していたためツッコむと切りがない事は知っていた
散らばっていた『キセキの世代』は体育館のど真ん中
青峰達が寝転んでいた場所に集合した
『キセキの世代』は丸くなり青峰の話に耳を傾ける
青「あのな、狐。狩りに行かねぇか?」
一瞬の沈黙が流れた後、彼等は思わず同時に声を発した
「「「はぁ?」」」
青峰の言葉に驚いた、という様子はないが
呆れを含んだ声で言われたのは事実だ。
どうせ、『また此奴は馬鹿な事を…』という意味で
発した言葉なのだろう。
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作者名:みそらーめん | 作成日時:2016年11月25日 1時