朝日奈兄弟とキセキに信じてもらえなかった少年は、花宮の弟になって霧崎に進学した。☆２【ブラコン、黒バス】

涙の訳。 ページ3

-悠輝-

夏休み入って早々に、美和さんに呼び出される。


美「久しぶり。悠輝。」

｛久しぶり。美和さん。｝

美「……っ……あのね、去年結婚式したんだけど、麟太郎さんが、悠輝と出掛けたいって…。」

｛……良いですよ。｝

美「そう、じゃあ、楽しんできてね。」

−−−

麟「せっかくの休みを潰して悪かったね。」

｛いえ。大丈夫です。｝

麟「……絵麻が悪かったね。」

｛もう、気にしてないです。｝

麟「……じゃ、なんで泣いているのかな？」

泣いている？……僕が？

なんで？

今スッゴく幸せだろ？

【本当は、分かっているんだろ？】

知らない。

【認めろよ…！本当は、辛いって。】

止めろ。それ以上言うな。

【今の僕は、真さんの優しさに酔いしれているだけ。本当の僕とは向き合ってないよ？】

向き合って、苦しんで、傷付けられて、もう絶望したくないっっ!!

【それが、本当の僕の姿。君が嫌うボクの姿だよ。】

｛……麟太郎さん、僕に関わって来ないで。僕は、貴男をまだ信じらんない。落ち着いたらまた連絡します。｝

【……まぁ、今回は、ぎりぎりOKにするよ。良く頑張ったね。僕】

まだ震えている。ガクガクいって、気を抜けば崩れそう。

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