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藤堂side
いつも優しく穏やかな長野一正の大きな声で呼ばれて私の声が止まった
長「いい子だ、何も話さないで。」
私が振り向きかけると、後ろから背中に回された手に口を塞がれ抱え込まれるようにして耳元で囁かれた。
長「取材なら図書隊広報でお引き受けします！」
私を抱え込んだ長野一正は人垣に頓着なく突っ込んで壁を割った。
歩いてる感じだけど実際は体当たりしてるのに近い。
なるほど、このスクラムみたいなのはそれくらいしないと退かないらしい
私の時と同じように詰る声が聞こえるけど、「広報でお引き受けします」と繰り返す長野一正
通用門をくぐりつつ
長「こちらの入り口は関係者のみですので！すみませんが！」
と言いながら、出入り口を素早く閉めた
「すみません、新聞買えませんでした…」
長「大丈夫。後で俺が買ってくるよ。それまでは破れた分を修繕して閲覧に出しとけばいいからね」
「…驚きました。名前で呼ばれたから…」
長「ごめん、あそこで苗字で呼んだら何に使われるか分からないから、ついね」
「長野一正が来てくれてよかったです、私もう少しで…」
長「タイミング悪かったけど、間に合ってよかったよ。 たぶん、ああいうのに藤堂さん慣れてないでしょ？」
「すみません、短気で」
長「というより、まっすぐだからね。藤堂さん」
そう言った長野一正の言葉に何故か涙が溢れてきた
私は拭うことも出来ないでただ涙を流している
すると、長野一正が私の腕を引いた
そして私は長野一正の香りに包まれた
「っ…」
長「そのままで。 大丈夫、笑わない。
藤堂さん、我慢しないでもいい。少なくとも俺の前では。」
「で、でも…上官にっ…ﾋｯｸ…」
長「たしかに俺は上官だけどさ、こんな時くらいは…
ね？」
「なーのいっせぇ…」
長「よく耐えたね、偉かった。」
「なんで、あんな事まで言われなきゃいけないんでしょうか…。…なんで、なんで…泣」
自分でも分かるほど語彙力が乏しく、子供が駄々を捏ねてるような言葉しか出てこなかった
そんな言葉を長野一正は一つ一つ聞いて、私を落ち着かせるために難しい話をしてくれた
私が何も言えなくなった頃、長野一正は私の背中に回してた腕を解き目線を合わせ
長「もう大丈夫かな？ さぁ、帰ろ笑」
そう言い歩き出した長野一正の後ろを私は小走りについて行った
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ながおか - このような作品待ってました!!新規の方の作品だとあまりメンバーの性格とかが分からず現実と違う話し方や行動になりがちですが、長年Vクラ(16分の12？)だからか「6人がこの世界だったらこんなの言うんだろうな」など共感する点が多くありました！続き楽しみにしてます!! (2021年6月1日 8時) (
レス) id: 316022cad2 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - ruriさん» わぁー！ありがとうございます！ 割と自己満な所あるので変な所もあると思いますが、ご期待に添えるよう頑張ります！！ (2021年4月5日 19時) (レス) id: 2cfa80181a (このIDを非表示/違反報告)
ruri(プロフ) - こんな作品ずっと探していました！自分が書くと違和感ありありなんでwすごく楽しみにしています！ (2021年4月5日 11時) (レス) id: 52e4166447 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - るるるんさん» ありがとうございます！！ すごく、励みになります！！！これからも頑張りますので宜しくお願いします！！！ (2021年3月22日 8時) (レス) id: 2cfa80181a (このIDを非表示/違反報告)
るるるん - 好きです、好きです！！！！！図書館戦争組含め、恋愛要素ありつつのみんなのわちゃわちゃが好きです。ありがとうございます！影ながら応援しています！！ (2021年3月22日 1時) (レス) id: 3110676615 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんご | 作成日時：2021年3月9日 0時
