18話 ページ21
帰りの船でのことだった…
｢何やら怪しい空模様になってきたな｣
｢今夜は荒れるわね…酔ってしまうといけないから早く寝なさい｣
『分かったわ』
私は読みかけの本を閉じて自分の寝床へ向かった
遠くから聞こえる雷の音に少し恐怖を覚えながら眠りにつく
日付が変わってだいぶ経った夜中だろうか…突如船体が大きく揺れた
『っ！船がっ！』
｢A大丈夫！？｣
『えぇ、私は大丈夫よ！何があったの？』
｢嵐に巻き込まれたそうだ…｣
｢避難準備をしなさい！急いで！｣
『分かったわ！』
先程は大きな揺れに驚いて気づかなかったが船内は混乱した乗客達でパニックとなっていた
(自室に戻れない…でもあれだけは！！)
私はお守りとしてイソップが手紙と共に送ってくれた十字架のネックレスと出国の際にイライが梟の羽を1枚挟んだ栞をくれたのだ
それが自室に置かれたままだった
(取りに行かなきゃっ！！)
今思えばこの判断が間違っていたのだろう
人ごみを掻き分けて自室に戻ると衝撃で散乱した荷物の中にネックレスと栞が落ちていた
『よかった…壊れてなくて……』
ドカンッ！！！ガシャッ！！
さらに大きな揺れと船体が砕ける音がした
『いっ…ぐっっ…！！！』
その大きな揺れの衝撃で私は倒れ頭を強く打ち意識を失った……
自分の死を悟り静かに目を閉じた
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すいか(プロフ) - 文スト好き夜霧様さん» ご指摘ありがとうございます！修正しておきました！ (2019年5月29日 15時) (
レス) id: f87c064b17 (このIDを非表示/違反報告)
文スト好き夜霧様(プロフ) - イライ脳ってなってますよ (2019年5月29日 8時) (レス) id: aa64b13255 (このIDを非表示/違反報告)
すいか(プロフ) - どんどん評価して貰えると嬉しいです (2019年5月14日 0時) (レス) id: f87c064b17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すいか | 作成日時：2019年5月12日 2時
