君の歌に恋をする 4【歌い手】

ウタコイ１３６ ページ18

倉庫の前に、そらまふ猫さん、歌詞さん、うらたん、お兄ちゃんが集まった。猫さんは正直あれだけど、みんな戦闘要員だ。

シェアハウスには、晒し対策要員としてれをちゃん、さかたん、またその護衛としてしいくんと天月くん。

るすくんは…いつでも処置とかできるように、病院待機。

なにがあるかわからないからこそ、万全の体制だった。

お兄ちゃんが少し電話すればA本家に電話が繋がり執事達が応戦しにきてくれるようにもしてある。

「…みんな無理しないでね。」

我ながら、情けない声だった。

小さくて、不安にまみれてる、弱々しい声。

たくさんのごめんねをつめた一言だった。

すると、まふが手をぎゅっと握ってきた。

ま「行こうか」

にこっ、と微笑むまふ。

その言葉はまるで、散歩にでも出かけるくらいのトーンだった。

「…うんっ」

不安はすぐに溶けて無くなった。

大丈夫。みんな一緒なら、大丈夫。

まだ、何か怖いことが起きるって決まったわけじゃないんだ。

前を向こう。

「あけるよ」

そう言って扉に手を添えると、まふも一緒に扉に手をかけて、開けるのを手伝ってくれた。

夏「…みんな揃ってお迎え来てくれたの？」

そこには、ふわふわと前と変わらずに笑う夏瀬さんと…

ま「…おかあ、さん」

ナイフを片手に笑う、1人の女性がいた。

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