こんなにも嬉しいもんなんだな ページ13
目が覚めるといつの間にかベッドにいてエリスが横で寝ていた。
「おはようA君。よく眠れたかい?」
俺が起き上がると同時に森さんの声が聞こえて驚く。
「あ、あぁ、おはよう森さん。もしかして森さんが運んでくれたのか?」
「そうだよ。泣きつかれて眠った君を撫でてるエリスちゃんを見つけてね。それでエリスちゃんに頼まれて運んだんだよ。しかし、何故泣きつかれる程泣いたんだい?」
「え、あ、その…」
理由が少し恥ずかしくて言えないで居るといつの間にか起きたエリスが眠たそうに目を擦りながら言う。
「ふぁあ…簡単よリンタロウ…Aったら此処に居て良いかどうかを迷ってたから私が居たいなら此処に居れば良いのよって言ってあげたの。そしたら安心しちゃって涙が出ちゃったのよね?」
「ほう、本当かいA君?」
そう嬉しそうに笑い聞いてくる森さんに俺は少し照れながらぎこちなく笑ってみせた。
「あぁ、その、これからも宜しくな?それと昨日はありがとうエリス。居場所があるってこんなにも嬉しいもんなんだな…」
「勿論よ!これからもよろしくねA!それとどういたしまして!」
「それは良かったよ…うん、これからもよろしくA君」
そう言ってから森さんが俺の頭を撫でてくれた。
その瞬間また泣きそうになったがどうにか耐えて笑ってみせた。
「俺みたいな奴にこんなに優しくしてくれて本当にありがとう森さん、エリス。俺、本当に感謝してる。だから頑張って二人の役に立つから」
すると森さんは困った顔に、エリスは少しムッとした顔になって言う。
「俺なんかじゃないわ!私達はAだから優しくしたの!自分を大切にしないとダメでしょ!」
「そんなに気をはらなくていいよ?私は仕事を手伝ってくれるだけで良いからね?それに私達のせいで君が傷付くのは嫌だからね。だから異能は使わないでね?」
そう二人共心配してくれるのに俺は耐えきれなくなって涙が零れた。
「〜〜〜っ!なんで二人はそんなに優しいんだよ…」
「あら、また泣いちゃったわ。泣き虫ねAは」
「A君は優しくされなれてないねぇ…」
そう優しく笑う二人に俺は撫でられて慰められた。
俺は思う。
絶対に二人を傷つけたくない、亡くしたくないと。
そう強く思った。
ーー
お気に入り100人越え!嬉しくて二話更新だぁ!あわよくば評価もほしいな(チラッ
てか今回泣いてばっかりだな…
【桐崎君にとっての周りの印象】
乱歩:唯一異能で一度自分の事を忘れた筈なのに覚えてくれた人物。推理だけで自分との関係を割り出した乱歩の事は本当に凄いと尊敬している。
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那戯田沢 亜須@グラブル中毒者(プロフ) - 倉の中の石さん» ありがとうございます!思惑通りに暗い過去と思って頂けてついガッツポーズを仕掛けました(笑)続編頑張りますね!! (2019年7月8日 0時) (レス) id: 480a6a9b45 (このIDを非表示/違反報告)
倉の中の石 - すごく面白いです。こんなに自然な暗い過去は久しぶりに見ました。続編も頑張ってください。 (2019年7月7日 17時) (レス) id: 873805d7e2 (このIDを非表示/違反報告)
那戯田沢 亜須@グラブル中毒者(プロフ) - 鶴さん» 読んで頂きありがとうございます!更新頑張りますね!! (2019年7月7日 14時) (レス) id: 480a6a9b45 (このIDを非表示/違反報告)
鶴(プロフ) - 初めて見たんですが、とっても面白いです!更新頑張ってください!応援しています! (2019年7月7日 14時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
那戯田沢 亜須@スマホ使用不可で低浮上中(プロフ) - 夜美さん» ありがとうございます!まだ推敲中ですががんばりますね!! (2019年7月5日 20時) (レス) id: a29dbc7b52 (このIDを非表示/違反報告)
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