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幕間 弐 ページ14

執務室にノック音が響く。

「首領。中原です。入っても宜しいですか」

「あぁ、よく来てくれたね中也君。入ってくれ給え」

許可を出して執務室に招き入れる。
入ってきた中也君はいつも通り律儀に帽子を脱ぎ胸に当てて礼儀正しく立っている。
私は少し困った様に笑うのを自覚しながら口を開いた。

「中也君。少し急用が入ってね……居ない間任せても良いかい?」

「首領の命令ならなんなりと承りましょう……所で何方へ?」

そう尋ねてくる中也君にきっと驚かれることを容易に想像しながら言う。

「武装探偵社にね用があってね……」

「……何故探偵社に?またあの木偶の野郎ですか?」

そう少し嫌悪を滲ませた顔に苦笑する。
本当に太宰君が嫌いなのは変わらないねぇ中也君は
そんな言葉を飲み込みつつ笑う。

「私の教え子の様な子が今昏睡状態でね……それで見舞いに行くだけだよ」

「教え子、ですか。分かりました。それではお気を付けて」

そう深々と礼をする中也君に内心感謝しつつ私はエリスちゃんを連れて執務室を後にした。
そして何時もの何処にでも居るような町医者の格好をして探偵社へと向かう。
そして立ち止まりポツンと呟く。

「A君……君はどれだけ自分を犠牲にするんだい……」

私の呟きを聞いたエリスちゃんが悲しそうに言う。

「Aったら早く気づきなさいよね……私達がA自身を犠牲にする度に心配するだけなのに……」

「そうだねぇ……エリスちゃんの言う通りだねぇ……」

私はそう肯定しそっと心の中で思う。




どうか無事で居てねA君……




そして私はエリスちゃんと共に探偵社の扉の前に立った。




───
今更ですが幕間は主に過去ではない現在。もしくは心の世界等を表すのが多いと思います。
森さんとエリスちゃんがヤベェ…

思ってしまった→←こんなにも嬉しいもんなんだな


【桐崎君にとっての周りの印象】

乱歩:唯一異能で一度自分の事を忘れた筈なのに覚えてくれた人物。推理だけで自分との関係を割り出した乱歩の事は本当に凄いと尊敬している。


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那戯田沢 亜須@グラブル中毒者(プロフ) - 倉の中の石さん» ありがとうございます!思惑通りに暗い過去と思って頂けてついガッツポーズを仕掛けました(笑)続編頑張りますね!! (2019年7月8日 0時) (レス) id: 480a6a9b45 (このIDを非表示/違反報告)
倉の中の石 - すごく面白いです。こんなに自然な暗い過去は久しぶりに見ました。続編も頑張ってください。 (2019年7月7日 17時) (レス) id: 873805d7e2 (このIDを非表示/違反報告)
那戯田沢 亜須@グラブル中毒者(プロフ) - 鶴さん» 読んで頂きありがとうございます!更新頑張りますね!! (2019年7月7日 14時) (レス) id: 480a6a9b45 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 初めて見たんですが、とっても面白いです!更新頑張ってください!応援しています! (2019年7月7日 14時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
那戯田沢 亜須@スマホ使用不可で低浮上中(プロフ) - 夜美さん» ありがとうございます!まだ推敲中ですががんばりますね!! (2019年7月5日 20時) (レス) id: a29dbc7b52 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:那戯田沢 亜須 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年4月19日 20時

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