★《カラ松》たまらなく愛おしい。1 ページ16
※カラ松くんが働いてます
全3話(2話目から、甘め)
Kside.
毎日残業残業…、今日も残業。嫌になってしまう。入ってしまった会社はブラック。ついでに俺の相棒のコーヒーもブラック。
静まり返った深夜の社内で一人、カタカタとタイピング音を響かせて、合間に凝り固まった肩をぐりぐり押してやる。
石のように固い肩にため息をひとつ吐き、時計をちらりと見れば深夜2時。
「A寝てるだろうな…」
残ったものは家でするか、とメモリの中にデータを移してポケットへ突っ込み会社を後にする。
取り敢えずAの顔が見たくて疲れているであろう身体を叩いて奮い起こす。
『今日は、起きて待ってるから…』そう言って行ってらっしゃいのちゅーをしてくれた。
思い出しただけで体が熱くなる。
「可愛かった…今日も。」
少しでも早く彼女の顔が見たくて、感覚もない足を必死に前に出して走った。
マフラーなんて付けるのを忘れて白い息を煙のように吐きながら家路へとつく。
やっとこさ着いた家の窓は真っ暗で、がっかりする自分がいることに気づく。
(寝てるって決まってるのに…)
重たいドアを開けて、半ば投げ飛ばすように脱いだ靴が死体のように転がる。
そのうち俺も会社に殺されるんじゃないか、なんて考えながら俺とAが寝ている寝室へ足があってに向かった。
「…ごめんな、早く帰って来れなくて」
規則正しく胸が上下し、微かに聞こえる寝息にほっと息が漏れる。
指の背で彼女の輪郭をなぞると冷たかったのか、彼女は声を漏らして俺に背を向ける。
「っふ…可愛いな、Aは」
疲れていたはずだ。睡眠もとれてないはずなのに、彼女の顔を見てどこかへ飛んでしまったように体が軽い。
好きな女の力は凄いなぁなんて小さく笑いながら彼女に背を向け、風呂場へと急いだ。
*
ストーブで温かくなった脱衣所で、堅苦しく結ばれたネクタイを解き、スーツを脱いで、シャツを脱ぐ。
ばさばさと床に落ちていく鎧に一瞥やってベルトに手をかけた瞬間、軽く背中が押されるような感覚がして目を丸くする。
犯人は一人しかいない。
「起きてたのか」
「カラ松くんが帰ってきたような気がして…起きた」
俺の気配を感じ取ってくれたのか、さっきの冷たい指を頬に当ててしまって起きたのか…どちらかは分からないがとても嬉しくて口元がほころんだ。
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百済(プロフ) - 皆様のコメント有難く読ませて頂いております…!亀更新ではありますが、よろしくお願いします!m(_ _)m (2018年1月28日 22時) (レス) id: fe9dde1d5a (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - なける( i _ i ) (2018年1月6日 21時) (レス) id: 82bd22f655 (このIDを非表示/違反報告)
朱華 - おおおおお!!!カラ松格好いいよ!! (2016年8月28日 12時) (レス) id: 24638162af (このIDを非表示/違反報告)
百済(プロフ) - ユウさん» 全然大丈夫です!いくつでもどうぞ^^ (2016年4月8日 18時) (レス) id: 47be61fde2 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - リクエストしたいんですけど…今どれくらいリクエスト来ていますか?あまり多いと大変かと思って…落ち着いたらまたリクエストさせて頂きますけど… (2016年4月6日 22時) (レス) id: 21be5ef3c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:百済 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/54efcae0b51/
作成日時:2016年4月2日 20時