《カラ松》君に誓いを。1【リクエスト】 ページ12
ああ、天から舞い降りし女神よ。この手を取って共に人生を...。
神の前で誓いのキッスを____
「つ...カラ松!!」
「はっ!?」
怒号にも似たおそ松の声で俺の妄想は途切れた。いつの間にか目の前に迫っていたおそ松の顔に俺は驚きの声をあげる。
「おーい、しっかりしてよ新郎のくせにさぁ。いっそのこと俺が新郎してやろっか?」
「そ、それは困る!!」
「ムキになんなよ、冗談だって」
ここは結婚式の会場。結ばれし男女が誓いをたてる神聖な場。そんな場所でもおそ松は自分のペースを崩さない。呆れるべきか、流石というべきか。けれど今、緊張の中にいる俺にとってはおそ松の態度は有難かった。
「あ、お前がチンタラしてる間に準備出来たって。」
待ちわびたノックの音に反射的に立ち上がる。ドアの向こうには俺の花嫁が居る。そう考えただけで鼓動は速くなる一方だった。
「失礼、します」
上ずった声の彼女がゆっくりとドアを開けた。そこには真っ白のドレスに身を包んだ彼女がいた。
天使が舞い降りた。こんな俺の元に。
美しすぎて言葉が出ない俺の背中をおそ松が嫌味と羨ましさを込めて思いっきり叩く。
「きっ、き...綺麗だ、A...。」
「カラ松くんも、かっこいい...よ」
まるで初めて出会った時のようなぎくしゃくした雰囲気におそ松が痺れを切らしたように声を上げた。
「はじめましてじゃねぇんだから、しっかりしろよ二人共!」
「ふっ、最後まで駄目だなぁ...俺は」
「まあ...カラ松らしくて兄ちゃんは嫌いじゃないけど。ほんでもってA!すげぇ似合ってるわ。俺の嫁になんない?」
「おい!この場においてまだお前は...!」
「いーじゃん、こんな可愛い奥さんそうそういないよー?」
おそ松がにっと笑った。場を和ませたりと空気を変えるのは流石兄さんだなと改めて実感した時、式場のスタッフが俺達を呼びに来た。遂に、あの時がやって来るのだ。
「...A、行こうか」
「うん...!」
俺達は笑いあってその場を後にした。
《カラ松》君に誓いを。2【リクエスト】→←《チョロ松》おとなしくしててね。
844人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
百済(プロフ) - 皆様のコメント有難く読ませて頂いております…!亀更新ではありますが、よろしくお願いします!m(_ _)m (2018年1月28日 22時) (レス) id: fe9dde1d5a (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - なける( i _ i ) (2018年1月6日 21時) (レス) id: 82bd22f655 (このIDを非表示/違反報告)
朱華 - おおおおお!!!カラ松格好いいよ!! (2016年8月28日 12時) (レス) id: 24638162af (このIDを非表示/違反報告)
百済(プロフ) - ユウさん» 全然大丈夫です!いくつでもどうぞ^^ (2016年4月8日 18時) (レス) id: 47be61fde2 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - リクエストしたいんですけど…今どれくらいリクエスト来ていますか?あまり多いと大変かと思って…落ち着いたらまたリクエストさせて頂きますけど… (2016年4月6日 22時) (レス) id: 21be5ef3c7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:百済 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/54efcae0b51/
作成日時:2016年4月2日 20時